以下の二つの小咄は、もう10年くらい前の小咄だ。
ぼんやりな話はこの他にも2、3あったような気がするが、なかでもお気に入りだったのがこの「太陽と月」の話と「プリン」の話。
「太陽と月」はちょっとわがままな女の子に振りまわされる優しい男心の心の中の叫びを綴った小品。
「プリン」の話は、ごくごく普通の日常を切り取った空気の乱れがない生活の断片を綴った小品。
どちらも一瞬の間をカメラで切り取ったようなところが個人的には気に入っている。
その後、めっきりぼんやりな話が降ってこない。
また、いつかぼんやりしながらぼんやりした話が降ってわいてくるのだろうか?