金沢で『洋食』といえば、『グリルオーツカ』!といわれるほどの有名店。
そんなお店と聞けば、洋食育ちのボクとしては行かない理由が無いのですっ。
昨年夏の金沢赴任以来、ムフゥ〜〜〜っと鼻の穴を押っ広げて通うこと片手じゃ足りず。
しかし、毎回毎回そのお店の入り口に出来上がる行列を目の当たりにして、ボクの繊細な心は打ち砕かれ、これまで長々と店内に足を踏み入れる機会がなかったのです...(T^T)(涙)
それがよぉ〜やくっ!この日は恐る恐るお店に通じる路地を曲がって様子を伺ったところ、行列のギョの字もなくヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿ヽ(^o^)丿
これまで来たときは週末だったからなのか?たまたま観光客が押し寄せていたからなのか??
この日は全然そんな気配も全くなく、すんなり店内に潜入出来たのでありました。
まずはなによりこのお店の佇まい。
昭和32年創業!?という歴史さながら、香林坊界隈といえば金沢の中でも新しいショッピングタウンイメージで上っ面を塗り重ねてきているはずなのに、香林坊・片町の狭間のこの裏道の一画は時間が止まっているかのようなこの昭和感丸出しの外観なのです。
これは期待に胸が広がります。
昭和の洋食屋さんはこういう佇まいじゃないといけません!
ボクが食べて育った地方都市の駅周辺の洋食屋さんはこんなもんなのですっ!!
入り口にはランチタイムのランチと何故??と疑問を呈さざるを得ない紙を画鋲で留めただけの『おすすめ品』(笑)
ステーキでございます。ステーキなのにこの雑な扱いのモヤモヤ感がさらに昭和の思いを増殖させます。
お店に入ると、この日はほんとのどかな店内で、奥の席に通されました。
店内はカウンターと入り口の真ん前にある座席の間、それと今回通された奥の間と3つの食事スペースがあるよぉ〜です。
なんか時代時代で拡張してきたかのような間取りです。
思っていたよりも広い店内。これであんなに行列してたとはっ!?
恐るべしグリルオーツカっ!!!
奥の間からはお店の中庭のようなスペースが望めます。
といって、景色がいいわけではありませんが(笑)
メニューはこんな感じ。
どれもこれも洋食マニアの妄想を滾らせます。
周りの注文を聞いていると、サラリーマン風のお客さんはだいたいハントンライス。この日一番注文されていたのはハントンライスでしたねぇ。
常連さんみたいな感じの方々は入り口にあったランチメニューのどれがか、ナニが入っているのかわかりかねますが、お弁当がけっこう出てました。
さてさてボクですが、なににしよぉ〜か相当悩んだあげく、やはり紙ッペラにもかかわらずおすすめ品というステーキを注文ですっ!!!
まずはコーンポタージュ。
いやぁ〜外さないですなぁ〜昭和の洋食屋そのものの自家製コーンポタージュスープの味です。
こういうポタージュスープを飲んでボクは育ちました...(遠い目)。
オモロイのが、クルトンではなくコーンフレーク(笑)
これはなにゆえっ!?!?
サラダは飾りっ気まるで無しの昔ながらの付け合わせのサラダです。
泣けてくるほど昭和です...(; ;)ハラリ。
そして、メインのステーキ!
なにせメニューに『ステーキ』だけなんで、なんの肉のどこの部位かもわからずステーキ(笑)
出てきたの見て、『あ゛っ!?ひれステーキだったのねっ!』とわかりました。
鉄板にゴロッと乗っかったヒレ肉の塊ですが、ソースらしいソースは一切無く、バターがジュージュー行っているだけです。
味付けが塩胡椒にバターだけとは、よほどお肉自体に自信がないと提供できませんっ!
これはっ!?
と思い、ナイフを入れると外見はカリッとグリルで焼かれており、端の方からしっかりと仲間で火が入ったウェルダンから、ほどよく赤みを残すミディアム、お肉中央辺りは赤身を残すミディアムレア状態と、一つのお肉で様々な焼き加減を味わえる職人技の宝庫でございました。
ソースの味に邪魔されずにお肉の味そのものを味わえるこのひれステーキ。
たいへん美味しい〜お肉をいただきましたm(._.)m
という印象です。
次回は基本に戻って、とりあえずハントンライスですかねっ!
また行列に心砕かれないように、今日みたいな日にお邪魔しようと思います。
ということで、前回の潜入エントリーをアップする間もなく次回がやってきました(笑)
前回同様、今回も平日のお昼時。
やはり、このタイミングでは行列が巻き起こるまでも無く、普通に店内に入れるんですね。
学習しました。
今回は何はともあれ名物料理の『ハントンライス』。
金沢B級グルメの王道中の王道でございます。
なんでも、ハントンライスの発祥はもう一つあるらしく、ここグリルオーツカは発祥の地の一つなんだとか?
オーダーした後にセットアップされるこの三角ナプキン。
昭和の洋食屋そのものです。昭和の洋食屋はこんなふうに三角に折ったヤツをナプキンケースにいれてテーブルの脇に置いてたりしてましたなぁ〜。
待つこと10分程度。現れたのがこのハントンライス。
お店のメニュー的には正式名称は『ハントン風ライス』になります。
この黄色、白、赤、茶にアクセントの緑。
このえげつない色彩感覚がB級の王道を醸し出しております。
ちなみにメニューにはハントン風ライス(小)と普通盛りがあります。
小があるということは、普通盛りでも結構な量ということです。他に150円だすと大盛もできますが、よほどガッつきたい貴兄で無い限りは普通でやめておいたほぉ〜が良いと思われ。
ちなみに、グリルオーツカのハントンライスはチキンライスでは無くケチャップライスに薄焼き玉子が載せられ、その上に一口ヒレカツと甘エビほどのミニ海老フライが交互に盛りつけされたところに、ケチャップとタルタルソースがガバッ!とかけられてその色とりどりの色合いを完成させています。
写真右端は海老フライ。真ん中の丸いのが一口ヒレカツ。
ただ、グリルオーツカのハントン風ライスをネットで調べると、白身魚フライと海老フライというような記述が散見されます。
ハントンライスの基本というと白身魚の方がメジャーなんすけど、今日はたまたまヒレカツだったのか?白身魚フライバージョンも存在するのか?は定かではありません。
さっそく、右端から掘り起こし工事を開始するとあらわれるケチャップライス。
正直、ケチャップライスは大好きっ!というほどではありません。すぐに飽きるンで...(^^;)ハハハ。
ただ、ここのケチャップライスはケチャップ多すぎでケチャップライスがべたつくことも無く、ケチャップ薄すぎですぐ飽きることも無く、ご飯とケチャップの分量が丁度いいあんばいでした。
このワザを味わう限り、おそらくナポリタンも相当期待できるかも?今度はナポリタンに挑戦かっ!?
しかし、やはりケチャップライスというモノはいくら美味しくても飽きてくるのです。
なので、ハントン風ライス完食に向けては、ケチャップライスとそれに合わせて頂く玉子、ヒレカツ、海老フライ、タルタル&ケチャップのバランスを計算しながら食べてください。
最後の一口までケチャップライスだけ取り残されるということのないよう、気をつけながら口直し食材を確保することが大切です(笑)
そうこうしながら、完食したこの金沢B級グルメのハントンライス!
やはり、B級の王道です。
B級とは『けして、満腹感だけではイケない。満腹感にほどよいスパイスとしてクセになる満足感が加わらないとB級とはいえない。』とボクは思うのです。
そういう意味では、その分量、味の濃さ、見た目の華やかさがもたらす満腹感とともに、食後のほどよいまた喰いたいなと思わせる満足感も味わえるこのグリルオーツカの『ハントン風ライス』はまさにB級グルメの王道の逸品といえるかとっ!!!
金沢で、魚介ものに飽きたら是非グリルオーツカで昭和の洋食職人のワザをご堪能ください。