北陸新幹線開業直後のゴールデンウィークやお盆休み期間に比べれば落ち着いてきたとはいえ、週末やシーズンの蟹目当てに訪れる方々が昨年に比べればまだまだ多い金沢です。
なかでも、近江町市場は相変わらずの繁盛ぶりで、盛況なのは善きこと哉とこれまで眺めていたんですが、北陸新幹線開業から1年弱経ったところで、なんか違うんぢゃね?と思うよぉ~にもなってきました。
たしかに、観光地としての『近江町市場』というのは、市場というよりも市場の場外として威勢がよく、眺めて通るだけでも面白い場所ではあります。
金沢市内の相場的にも、他に比べれば観光客価格でちょっと高いけど、でも近江町市場だからということで受け入れられてきた面もあったと思います。
それが、夏を過ぎて海鮮モノの本番である冬を迎えるころから、なんか違和感を感じる機会が増えてきました。
これまでと値段は変わらないけど、ネタが明らかに小ぶりになったお店。ネタは変わらないけど、値段が上がったお店。
確かに、以前より明らかに需要が増えたんで(以前は行列なんか出来たことないお店が、多分メディアの紹介で行列が定常化してたりするし...。)、流通が行き渡らないケースもあるとは思いますが、安易にサービスレベルの低下や値上して儲けに走っているようなお店が目立つようになっているのも事実です。
なんか、京都とかの昔ながらの観光地と違って、まだまだこれからな場所なのに、今の状況を将来にも繋げるようにしっかりと地固めしていくって発想していかないと、一時の北陸ブームで終わっちゃうんぢゃなかろぉ~かと、心配な余所者のボクなのです...(^^;)ハハハ。
近江町行って5千円近い金箔がかかった海鮮丼を前に瞬間はテンション上がるだろうけど、食べ終わって支払済ませた後に、間違いなく
観光客『なんか見た目豪勢だけど、高いだけでたいしたことないよねぇ~?』
って思って帰っている観光客はこの冬かなり多くなっていると思うのです。
この現象は、近江町に限った話ではなく繁華街の有名居酒屋でも同じような印象をもつジモティが増えてます。ダイヂョブかっ!?金沢っ!?!?
そんな近江町の殿様商売を見限り、金沢郊外のお店に足を延ばしているというリピーターの観光客も多いらしい昨今の金沢ですが、そんな郊外探索観光客の方に、是非とも訪れてみていただきたいのが、こちらの『魚笑』さんなのですっ!
以前もご紹介しましたが、こちらの魚笑さんは、金沢駅西口からだと歩くにはちとつらいですが、タクシーでも10分とかからない距離にあるアルプラザの飲食エリア内にある魚屋さんの居酒屋です。
魚屋さんが営む居酒屋なんで、メニューは魚料理がメイン。夜は居酒屋ですがランチはお魚を中心に各種取り揃えてございます。
なかでもお勧めは、何度もご紹介したこちらの刺身定食!刺身のネタによって、並・上・特上・極上となっており、ネタはその季節、その日の仕入れによって日々変わります。
特上・極上となるとそれなりに美味しぃ~ネタが並びますが、ある意味大都市圏でも食べられるようなネタであるのも確かで、北陸っぽいネタでコスパを考えると、ボクは上をお勧めします。
それ以外には、今は蟹真っ盛りシーズンなんで、こんな蟹コースもあるようです。前日までに予約というのが難点ですが...(^^;)ハハハ。
カウンターの前にはその日仕入れたネタが並んでおり、いつみても全部喰いてぇ~なぁ~と羨望の眼差しで眺めて料理を待つのです。
この日も刺身定食の上をご注文。
この日のネタは左上から時計回りに、さわらの中トロ・ぶり・赤かれい・車鯛。
一つ一つの切り身が大ぶり&厚みがあり、つまみではなくしっかりと食事のおかずとして満足できるほどの刺身の大盤振る舞いが、この魚笑さんの刺身定食の特徴です。
また、この日の小鉢は鱈の煮付け。ここの煮魚は金沢らしい中庸な味付けでどんな煮付けが出てきてもたいてい美味しぅ~ございます。
煮魚といえば、白味噌仕立てのさばの味噌煮はけっこう人気なよぉ~です。食べたことないですが...(^^;)ハハハ。
この日はお昼遅めにお邪魔したんですが、すでに売り切れておりました。
そして、ご飯のお供に鰹のふりかけ。これだけでご飯一膳食べてしまえます(笑)
魚笑さんのあら汁も見事です。これだけで一品料理としてお金取るお店も結構ありますが、しっかりと身の入った出汁でまくりのあら汁がいただけます。
また、おひとり様だとちとお腹きついと思いますが、複数人で行かれる場合は是非是非ミックスフライをお試しください。
ネタが新鮮ということはどんな料理をしても美味しいということで、新鮮なネタを使ったフライはいつも食べてるフライ以上の幸せを運んでくれます。
とまぁ~海鮮モノは何を食べても美味しい魚笑さんですが、まだちっと小腹が!という貴兄には是非お寿司を。
ランチタイムでも寿司ランチ以外でも一皿単位で握ってくれます。
この日は最後にうなぎを握ってもらいました。うなぎ屋さんのうなぎかっ!と言わんばかりの肉厚なうなぎがたまらんのです。
そんなこんなな魚笑さん。やはりわざわざ郊外に流れてきている観光客の方のお話を聞いて、ここのところの近江町評判を危惧されているらしく。このままだとよろしくないので、金沢全体の評判が悪くならないよう、ボクらはボクらで頑張っているとのことでした。
なので、ホントに安く美味しいお魚をご所望の方は是非、魚笑さんまで、足を延ばしてみてくださいなっ!