何度か本ブログでも触れているが、北陸新幹線開業から一周年。
陸の孤島が東京を繋がったこともアリ、『金沢』が脚光を浴びたことで、特に近江町市場界隈は観光客でごった返すことになったのです。
いろんなところから金沢に訪れてくれることは嬉しいのではありますが、それを迎え入れる地元の意識がどぉ〜もよろしくない。
この感じは募ることはあれど収まる気配が無い...(^^;)ハハハ。
特に近江町市場の状況はホントにこれでいぃ〜の?という露骨に商売っ気に走っているお店が増えている。
それまで行列なんか観たことの無い海鮮丼屋が、メディアに紹介されたからか金箔を載せて単価を高くして連日の行列......呆れるばかりなのである。
これでは地元の台所を謳っていた近江町市場から地元のお客さんが離れていっても仕方が無い。
そんな、よろしくないよなぁ〜この傾向と思っていたところに、その際足る例かっ!?と呆れかえった(が、たぶんこれ誤解なんだと思います。)今回ご紹介する『金沢製麺処』なのである。
がっ!?予め言っておくと、ヲトナの理由で店名が変わったんだと思われますし、ただ『金沢』と店名に付けたコトには卑しさしか感じませんが、本町製麺所時代以来のこちらのうどんが大好きなことには変わりありません。
だからこそ、この店名にはとても残念なのです。
以前もご紹介したことのある関西風というかコシのあるうどんに鰹出汁が効いた金沢うどんでは無い今風なうどんが食べられる『本町製麺所』さん。
金沢に来てからというモノ、うどんが喰いたいときにはここ!というくらい贔屓にしていたお店である。
がっ!?昨年末くらいだろうか、いつものようにうどんを食べに行くと、接客の従業員はずっと厨房の従業員と無駄話をし続けていたり、天ぷらのネタが極端に小さくなっていたり......。
お店のモラルの低下ぶりに、あ゛ぁ〜このお店そろそろ潰れるのかなぁ〜と感じたのだ。
それからすっかり足が遠のいて、3月に入りどぉ〜も本町製麺所が無くなったとの話を聞き、やっぱりなぁ〜と思ってた矢先に、実は本町製麺所がお店の名前を『金沢製麺処』に変えて営業してるらしぃ〜よ?との情報も聞こえてきたのである。
あ゛ぁ〜金沢ブームの勘違いもここに極まれりっ!?
本町製麺所は堺の乾物屋さんが開いたうどん屋のはずである。
金沢にはなんの所縁も無い。それが『金沢製麺処』とはどぉ〜いう了見ぢゃっ!!と呆れかえるとともに勝手にはらわたが煮えくりかえったのである...(^^;)ハハハ。
これは一度現場検証しないわけには行きますまいっ!むふぅぅぅ〜ッ!!
とご飯食べるのにわざわざ腹を立てて久々に旧本町製麺所近江町店に向かったのである。
お店の佇まいは全く変わらず、しかし幟にはやはり『金沢製麺処』と......がっかりである。
小綺麗に『金沢製麺処』と......ふぅぅぅ。
どぉ〜やら3月5日から名称が変わってたらしい。
食べログでもお店のURLは変わらず、別のお店では無く同じ店の名称変更ということで扱っている......。
内装も全く変わらず。
ただ、年末に感じたようなだらけた感じのモラル低下は見受けられず、接客のおばちゃんもキビキビと対応していた。よかったよかった。
お昼時のご飯モノとセットの定食もルイボス茶も変わらない。
メニューでまず気がついたのは『三角』の文字。
それと、メニューに書かれたこの説明文。
創業明治二年
日本料理店
料亭 三角 の製麺処です
いやいや、本町製麺所は堺の乾物屋のうどん屋だしっ!料亭なんて表記してなかったしっ!どゆことっ!?どんだけ盛れば気がすむノッ!?!?
とあまりの浅ましさ加減に気が狂いそうになりましたが、ちょっと冷静になりGoogle先生に『三角』を質問してみたのです。
すると、三角のHP上に金沢製麺処の近江町店と片町店、それにForusの加賀旬菜倶楽部の三店舗のみ載っかってんですよねえ。
ってコトはひょっとして、いつの間にか三角さんに金沢の三店舗だけ買われてたってコトなんでしょか?
もぉ〜本町製麺所とは関係ないから店名を『金沢製麺処』に変えたってのが事の真相なんだろか???
それならそれで、今の今までの名称変更の憤りは一瞬にして冷めるのですが...(^^;)ハハハ。
でも、三角って高岡のお店なんすよねぇ〜。それで金沢にあるお店だからといって、安易に『金沢製麺処』って付けちゃうのもどぉ〜かなぁ〜。絶対観光客を入れ込むための金沢ブランド頼りですよねぇ〜これ??
ちなみにキビキビ仕切りまくっているおばちゃんに聞いてみたところ、
おばちゃん『メニューも従業員もなんにも変わってないのよねぇ〜。強いていえば、カレーのルーが若干かわったくらい(笑)』
とのこと(笑)
たしかにメニューも変わってない(笑)
ルーが若干変わったからか、本町製麺所時代は『薬膳カレーうどん』という名称だったモンが金沢製麺処では『カレーうどん』となっている。
冷たいうどんのメニューも変わりは無い。
テーブルに置いてある『こだわり』は本町製麺所時代もあったが、こんどはやたらと『金沢』押しである。なんか以前と変わっていないのにも関わらずいちいち『金沢』という言葉を入れるところが鼻が白むのである......。
結局、この日はいつものメニューで変わりがあるかくらべてみよぉ〜と加賀野菜天うどんに名物の鶏天をトッピング。
天ぷらの具も変わりが無い。
というか、年末のちんけなネタに比べて、当初食べて感動した頃の美味しい天ぷらに戻ってたんで、ホッとした(´∀`*)ポッ。
鶏天はいつ食べても美味しゥ〜ございます。熱々、カリッカリの衣がたまりません。
うどんも、金沢うどんのふにゃふにゃさとは違うしっかりとコシのあるうどん。これですこれっ!
でも、出汁がちょっと変わった?
本町製麺所時代のつゆは乾物屋さんのうどん屋だけあって、鰹出汁が濃すぎて、人によっては動物臭いというか魚臭さを感じるモンだったのが、昆布出汁の割合が増えたよぉ〜なまろやかなつゆになって食べやすくなった感じがするのです。
お店の雰囲気や、出されたうどんは年末に感じた煩雑さが無くなり、本来の美味しぃ〜うどんにもどった感じでホッとしたのです。
が、やはり高岡に本拠を置くお店が『金沢』を冠にするのって、どぉ〜なのかなぁ〜という感は否めません。
ご紹介ありがとうございます。本町製麺所 金沢近江町店、片町店ともに最初から私の経営です。3年前に出店する際に富山、金沢同時に物件を探し富山3店舗、金沢3店舗の計画でスタートしました。良い物件が見つかったのが、金沢でした。その後も良い物件は金沢の方で見つかり金沢に3店舗になりました。私自身、右も左もわからぬまま金沢に出店したこともあり、すべてゼロからのスタートとなりました。スタッフもすべて、金沢に出店してからのつながりなので、信じては裏切られということを繰り返し3年経ってようやく、良いスタッフに恵まれる形となりました。よそ者ですが、金沢に3店舗お店を経営することになりました。自分にとっては、切っても切れない「金沢」となりました。自分の知らない土地、つながりの無い所に出て行く事、毎日車で往復100㎞以上を2往復する日もありました。ゼロからやる事、妻や子供達とはほとんど会えなくなる事、投資のリスクをとる事など本当に大変でした。
私自身、金沢に人生をかけました!
富山より社員も多くなり、社員やスタッフの生活も経営者として守って行かなければなりません。「金沢のお店や~めた。」なんてことはできません。何があってもこれからも金沢と共に生きていくという覚悟を決め店名に金沢を含めました。食材等の仕入れも大阪からすべて金沢に変えました。商売優先の店名ではなく、想い優先の店名であることはパッと見ただけでは分かりませんよね。金沢の方に不快な思いをさせてしまったようです。そんなつもりはありませんでした。申し訳ございません。
金沢に来て、自分が朝から晩まで不眠不休で築いたこの2店舗のみこの店名で行かせていただきたいと思います。
コメントありがとうございました。
一顧客として外見的に感じた部分だけではわからない部分は多いです。今回の店名変更に関してはそういう事情がおありだったのですね。
でも、これはあくまで個人的な印象ですが、本町製麺所のうどんは、ふにゃっとした金沢のうどんにはないコシが魅力なうどん屋さんでした。
かしわ天も見事だし。
それをその他大勢の金沢うどんと同じグループに括られてしまいそうな『金沢製麺処』に変更というのは、残念です。
ですが、本文でも触れたように、いっとき感じたスタッフさんのモラル低下と感じるような振る舞いや、手抜きと思ってしまうような調理が改善されて、はじめて本町製麺所のうどんを食べたときのような感動が蘇っていました。
店名云々はともかく、美味しいうどんはいつでも食べたいんで、またお世話になると思います。
ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。