虎ノ門という場所は、20世紀の終わり頃から縁のある場所である。
霞が関のビルにもいたし、事務所が豊洲になっても、顧客は虎ノ門霞が関界隈と、金沢での2年間以外はなにかと縁深いお土地柄なのだ。
そんな長年彷徨いている虎ノ門であるにも関わらず十年以上も気がつかずにただ通り過ぎていたお店がある。
まさに虎ノ門交差点という誰しも気付くだろ?という一等地にある『洋食ケルン』さん。
これほどわかりやすいところにあるにも関わらず、なにゆえ今まで気付かなかったんだろ?...(^^;)ハハハ。
この度、めでたく『洋食ケルン』さんを発見し初入店なのですっ!
ちなみにお店の前に掲げられているランチメニューはこんな感じ。
なんと、この『洋食ケルン』さん、最近できたよぉ〜なお店ではございません。
昔ながらの洋食レストラン。皆様に愛され続けて50年!?
まさに、ボクが大好きな昭和な洋食屋さんなのです。
壁に掛けられている看板も、創業50年と聞くとなんか重々しく感じます(笑)
お店はビルの地下ではありますが、スペースはかなり広くてオープンな作り。
こちらが『洋食ケルン』さんのメニュー。
いやぁ〜昭和な洋食屋さんマニアとしてはどれもこれも喰いたい料理です(笑)
洋食屋さんのカレーフェアというのも気になります...ムフフ。
この塩の入った容器だの、タバスコが置いてあるこの感じ、昭和な洋食屋さんの基本です。
ランチにはサラダというよりもコールスローとスープが付きます。
このコールスローが何気にクセになる感じ。これ良いですなぁ〜。
スープはポタージュというよりもコーンスープというよりも小麦粉に塩胡椒でバランスを調えたクリームスープ。けして旨いというものではなく、懐かしさを感じる遠きクソガキの頃の想い出の味なのです...(遠い目)。
そしてこの日注文したのはカニクリームコロッケ。
ちゃんと檸檬の輪切りとタルタルソースを備えてます。基本に忠実!
中はトロトロせず、堅くもなく、ナイフを入れても型崩れしない程度のまとまりを持つホワイトソース。
どこを食べてもちゃんとカニの風味を感じる、普通に美味しぃ〜出来映えです。
そして、どぉ〜しても気になってしまったのが『伝統の味』とされているビーフシチュー。
ジャガイモにニンジン、そしてほうれん草といった基本の具に、写真の通りビーフシチューなのに、なんとタンシチューも味わえるのですっ!
一番上にのっていた塊はなんとタンっ!
一皿で二度美味しぃ〜ビーフシチューなのでございます。
ビーフはもちろんトロトロ。
パサパサで、噛めば噛むほど口の中で体積が広がっていく系の中途半端に煮込んだ牛肉は苦手なんですが、ケルンさんのビーフは芯までしっかり煮込まれて味も染みこんだ、さすが老舗伝統の味!と言える出来映えです。
ちなみにこのデミグラスソースもちっと特徴的。
サラサラなのにも関わらず味は濃厚。しかもちっと赤ワインの酸味が強めな大人な味わいなのです。
そんなデミグラスソースには、金沢時代の最後に『NEW狸』のビーフシチューで味をしめてしまった行儀の悪い食べ方で〆るのです。
ライスを残ったデミグラスソースにドーーーンッ!
デミグラスリゾットで最後まで美味しく頂きましたm(._.)m
また、このケルンさんはランチタイムにお弁当の販売も。
狭いお店の入口でこのよぉ〜に用意しております。
お手軽にケルンさんの料理を啄みたい時には、是非お弁当をオススメします。
ちなみにこちらは昔懐かしい昭和な洋食屋さんのナポリタン。
500円で腹いっぱいになります(笑)
味はまさにボク的に王道なナポリタン。
しかしっ!ピーマンが入っていないのが惜しいところ。
こちらは洋食というよりも、土日のお昼ごはんにお婆ちゃんが作ってくれたよぉ〜なドライカレーが懐かしすぎる、ドライカレー弁当。
このドライカレーだけでも十分ですが、この日のおかずの鮭フライはただの鮭フライにあらずっ!
鮭ハラスフライなのです。この辺りにも老舗洋食屋さんのちょっとしたプライドが感じられます。
虎ノ門ランチには是非是非ケルンさんのお弁当も!