『環七ラーメン戦争』。
トラックやタクシーが多く行き交うこの街道沿いで90年代に勃発した今にも続くラーメンブームの魁である。
当時はちょうどボクが上京した頃にも重なり、その豚骨醤油なる背脂浮きまくったこの世のモノとは思えない見た目のスープに、ケツの青い紅顔の美少年だったボクは度肝を抜かれたのである。
当時環七沿いに限らす都内のあちこちを席巻した背脂豚骨醤油を売りにするお店も今や昔、新たなラーメンブームに押されて店舗を減らし、都内を賑わせる様々なラーメンの一画を細々と担っているだけである...(遠い目)。
そんな環七ラーメン戦争の生き残り?がここ池袋でもまだ長々とそのリビングレジェンドぶりを発揮しているのである。
そのお店はロサ会館に通じるロマンス通りの北の入口の左側、ちょっと左に顔を向けると赤い看板が目に止まる。
その名もそのまま『環七土佐っ子ラーメン』。
感動との出会いなのである。
まさに環七ラーメン戦争の生き証人。当時ブームになったラーメンを遡ると土佐っ子ラーメンに行き着くという。
そんな土佐っ子ラーメンだけにその歴史は様々な憶測を呼び、この池袋で営業を続ける環七土佐っ子ラーメンも土佐っ子ラーメンのどういう系統なのかわからない(笑)
しかし、当時の味を今に伝える貴重なお店なのである!
ちなみにこの環七土佐っ子ラーメンはセットをはじめけっこうメニューが豊富なお店。
店内は手前に4人掛けテーブル席。奥の厨房の周りに少々のカウンター。
そのメニューたるや、もはやラーメン屋というよりも街の中華屋さんの体なのだ。
それでも、この日開店と同時に入店したボクは一番客だったが、お昼ともなると近所の働くオジサンにかぎらず、伝説の味を求めてきたかのよぉ〜なラーメンマニア風のお一人様も次から次へと訪れる、いまだ人気なお店である。
まずは、焼き餃子。
ってか、普通ラーメンと餃子を注文すると餃子のほぉ〜が時間がかかりそぉ〜なモンだが、焼き餃子が先に来た(笑)
餃子は軸汁たっぷり肉餃子。でもニンニクとニラが今どきしっかり効いている、デートの時は食べられないパンチの効いた餃子である。
今どきこの男らしさは賞賛に値する(笑)
好きな味である。
そして、半チャーハンと土佐っ子ラーメンのセットのマル得Aセット!
これで750円でいただけるとは感謝感謝なのである。
ちなみにランチタイムはマル得餃子という2個か3個のミニ餃子もあるということを後から知った...(^^;)ハハハ。
土佐っ子ラーメン。
まさに90年代背脂豚骨醤油ラーメンの基本の佇まい。
ブツ切りのねぎに味玉ではないゆで玉子。
それに炙りも味付けもしない、煮込みに煮込んだ丸いチャーシュー(笑)
つけ麺を食べ慣れてしまった今の時代となっては、逆にコシがなさ過ぎぢゃね?とも思えてしまう中太ストレート麵。
とにかくスープの全面を覆い尽くす背脂の海、海、そして海。
どれもコレもが懐かしぃ〜90年代の香り漂う正調背脂醤油豚骨ラーメンの見目麗しきお姿なのである。
背脂に覆われたスープから麵を取り出すと麵に絡みつく背脂っ!?
その味は舌の記憶に奥深く根付けられているあの当時の味。
見た目のインパクトとは逆に、以外と繊細に感じる背脂の旨味と醤油の甘みが溶け合ったまろやかで芳醇な味わい。
これぞ90年代のラーメンなのでございます!!
そしてこちらは半チャーハン。
なんの飾り気もございません(笑)
玉子にねぎとチャーシューのみ。でもサッパリした味付けが口の中のリセットにちょうど良い感じ。
もぉ〜十分背脂らーめんを堪能したというのに、土佐っ子ラーメンとは異なる背脂そばなるモノもあるとか???
これは喰わないわけには行きますまいっ!と次回訪問を心に誓ってお店を後にしたのでございました...(^^;)ハハハ。