思い起こせば3年ほど前の夏から7ヶ月ほど、毎月2、3回は杜の都に出向いていたのである。
打ち合わせの傍ら、地元で有名なチェーン店に始まり、後半はジモティオススメの観光客は行かないようなお店の数々まで、ボクはいつしか仕事をしにいっているのか、牛たん屋を開拓しに赴いているのか解らなくなるほど、この時期ありとあらゆる牛たん焼きを食べ尽くした。
中でもジモティが県外の人向けに一番にオススメするのが『利久』である。
当然のことながら利久クラスともなると、当時でもすでに数店舗都内で営業しており、すっかり牛たん焼きの虜となってしまっていた当時のボクは、利久池袋店にもお邪魔したことがある。
しかしこの池袋利久、すでに行列が絶えない人気店となってはいたものの、本店とは比べものにならないくらいに御粗末だったのだ。
店員は常に店員同士でくっちゃっべっているし、お茶等の目配せは当然無し。
配膳は雑だは、肝心の牛たん焼きはあるときは焼きすぎでカチカチ、あるときは焼が甘過ぎでほぼレアと、有名店のチェーンとしてはあるまじき店員教育の行きとどかなさで、ついに2度ほどお邪魔して以降すっかり行く気が無くなった。
そんな悲しい想い出しかない利久池袋店ではあるが、金沢でついに2年間牛たん焼きにお目にかかる機会が無く(あ゛っ!?1回東京出張で東京駅の利久で喰いました...(^^;)ハハハ。)、牛たん焼きに飢えていたボクは、期待をせずに久々に利久池袋店に足を伸ばしたのである。
利久池袋店は池袋駅西口、Esolaの7階。
まだ持ちこたえているとは、あのひどい接客と調理は改善したんだろうか?と。
店先のメニュー看板にはお馴染みのメニューが。杜の都の利久本店でいただいた魅惑の牛たん焼きの記憶が思い起こされます...(遠い目)。
なんか、2年以上遠ざかっているうちにメニューも多岐にわたり。
東北らしくずんだ冷麺なども?
こちらはいろんな牛たん料理をいただきたいという貴兄のための牛たんずくし定食。
でも、この値段出すなら牛たん焼きの枚数増やす方がいぃ〜なぁ〜男子的には...(^^;)ハハハ。
ちょいと目を疑ったのは海鮮丼定食!?
え゛っ!?牛たん屋で海鮮丼??
さらに追い打ちをかけたのが池袋店オリジナルメニュー。
刺身になめろうだの天ぷらだのっ!?和食の飲み屋じゃないですかっ!?
たしかに、仙台ってお魚美味いけど、まじで??というボクにとっては魅惑のラインナップなのです。
これではせっかく牛たん焼き食べに来たのに、心がブレてしまいます...(^^;)ハハハ。
グランドメニューを眺めていても、牛たんを使用した和洋な料理の数々、なんか肝心の牛たん焼きの立場が隅っこの方に追いやられているかのようなメニュー構成です...(^^;)ハハハ。
久々に同級生に会って、『なんかお前、変わったよな......。』という一抹の寂しさを感じます......。
この日もテーブル席は満席で、カウンターで。辛うじてカウンター席は空いておりました。
やっぱりいまだに人気店なよぉ〜でございます。
グリルでは次から次へと牛たんが焼かれていきます。
以前、東京駅の利久でも感じたんだけど、なんで利久のグリルってこんなに小さいンですかね?
も少し大きなグリルにしたらもっと牛たん焼きが捌けると思うのに......。
まず配膳されたのはとろろ玉子入り。
それに定食セットの麦飯とテールスープ。
嗚呼、お懐かしぅ〜ございます。
テースループのテールはけっこう肉々しいテールがガッツリ2個入ってます。
そして、定食の小鉢に牛たんの肉団子。
ここまででフト気付くのです。
以前のあのダラダラとした店員の態度が全く感じられず、無駄口は一切無くキビキビと動いてます。
配膳の気遣い方もしっかりと教育を施されていることが感じられます。
お客さんがお茶のおかわりを必要としているかどうかも、言われる前に店員さん自ら動いているのです。
これは、店員の動きに関してはかなり改善しています。
有名店の名に恥じない接客がちゃんと出来ている感ありあり。
ひとまず、一安心なのです。
後はちゃんと本店に負けないほどの牛たんの焼き加減で提供できているかどうかだけっ!
そして、まず配膳されたのがご本尊様、牛たん『極』焼!
もぉ〜この堂々とした厚切りッぷりっ!!
本場の杜の都でもここまで厚切りで提供してくれるお店は数軒ほどしかありません。
肝心の焼き加減はというと、焼きすぎず、焼が甘すぎず、ほどよくミディアムで厚切りでもちょうどよい柔らかさを誇ってます。
いやぁ〜牛たんをタレで誤魔化して食べるんじゃなく、塩胡椒に炭火で焼くだけで、これほど美味しく仕上がる料理法を発見した杜の都のジモティの手腕に感謝感謝なのです。
『極』焼は極焼でたまらんのですが、ノーマルな牛たん焼きもそれはそれで変えがたい旨味があるのです。
ということで、この日の連れはノーマルな牛たん焼。
コリコリ感は極焼には及ばないモノの、その分ソフトで食べやすい牛たん焼。
こちらの焼き加減もベストですっ!
ちゃんと本店で修行した人が焼いているんですかね?
以前のあの安定しない焼きっぷりに比べると隔世の感が。
これで、提供してくれるなら安心してこの利久池袋店も使えます。
そして仙台牛たん焼で忘れてはならないのがこの南蛮味噌。
そのまま食べても十分旨いですが、やはり仙台牛たん焼の旨味を十分味わうにはこの南蛮味噌をへぎってちょいと牛たんにのせていただくのがサイコーなのですっ!!
いやぁ〜旨し!旨し!!
そんなこんなの利久池袋店さん。
昔感じた接客の拙さと焼き加減の荒さは全て解消されていて、気持ち良くそして大変美味しゥ〜ございました。
これならば利久の看板に偽りなしっ!