立教大学隣接地に佇む幻影城!?旧江戸川乱歩邸潜入の巻

日ごろ仕事では文化的なモノの一翼を担うようなことをやっているんで、少しは文化的なものに触れるコトをしなければならんなぁ~と思いたち、以前から行こうと思いつつ早10年くらい素通りしてきたところに行ってみることにした。

池袋というか豊島区という東京23区の中で唯一の消滅可能性都市を抱えるこの区は、実は23区の中でも文化予算の割合が一番高い区らしい……。豊島区で暮らし始めて10年(中2年は金沢ですが(笑))、池袋西口の『東京芸術劇場』以外に【文化】と日常で触れ合うような経験をしたためしがない。
池袋で生まれ育った知人に聞いても、これまでの人生で【文化の香り】を嗅いで育ってきたためしがないという……。

そんな豊島区ではあるが、実はあまりにも日常に埋没してしまっている文化的な遺産・遺構が実は多いのである。
今回はそんな中の一つ、以前から気になってはいたもののかれこれ10年近く素通りしてきた場所をご紹介!

立教大学時計台

それは池袋文教地区の拠点、かの立教大学の敷地に隣接したところにある。
立教で有名なこの蔦の絡まる時計の校舎があるキャンパスではなく、立教通りを挟んで北側のキャンパス。
それもところどころキャンパス間を通り抜ける路地の一角にある。

旧江戸川乱歩邸入口外観

その建物の名は『旧江戸川乱歩邸』。
かの日本探偵小説の巨匠、江戸川乱歩の私邸である。これが立教大学のキャンパスの隣に佇んでおり、いまは立教大学の研究室の管理となっているようなのだ。

旧江戸川乱歩邸入口

門のところには『乱歩邸公開』の文字。
この旧江戸川乱歩邸は水曜日と金曜日に一般公開されている。

旧江戸川乱歩邸ポスター

時期によっては企画展示のようなものもあるので、具体的なスケジュールは以下の旧江戸川乱歩邸HPのイベントスケジュールを参照ください。

旧江戸川乱歩邸入口から洋館受付に向かう小径

ということで、この日は一般公開日なんで、門を入ってまずは洋館玄関に向かいます。

旧江戸川乱歩邸案内図

旧江戸側乱歩邸の拝観順路。大きくわけて3つの部分で構成されています。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー江戸川乱歩案内板

玄関脇にある作家江戸川乱歩の説明書き。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー探偵小説トリック分類表

さすがに探偵小説の大家だけあって、現存する『トリック分類表』なるものも展示されています。

旧江戸川乱歩邸看板

なぜか立てかけておらず、玄関脇に置かれている看板。

旧江戸川乱歩邸洋館

至近距離過ぎて洋館の全貌が入らないんで斜め撮りです…(^ ^;)ハハハ。
通常の一般公開ではこの洋館の中には入れません。外から除ける部分だけとなります。

旧江戸川乱歩邸洋館受付入口

こちらが洋館の玄関口。旧江戸側乱歩邸のパンフレットとかはこちらでお求め可能です。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー黄金仮面生原稿

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー黄金仮面生原稿

玄関口の展示はスペースが無いんで少量ですが、あの『黄金仮面』の手書き原稿とか。
いやぁ~小学校の図書室にあった少年探偵団シリーズを貪るように読んだことを思い出します(笑)

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー黄金仮面初版?

こちらの『黄金仮面』は初版ハードカバーなんだろか?ボクが当時読んだのとカバーが異なります。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー江戸川乱歩所持品

江戸川乱歩が使用した筆記具や眼鏡の展示もあったり。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー黄金仮面バージョン違い

黄金仮面』の時代時代の様々な版の比較展示もあったりと。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー少年探偵団シリーズ

あ゛っ!?ボクが小学校時代に読んでいたのはこの表紙のシリーズですねぇ~。懐かしさでウルウルでございます…(; ;)ハラリ。

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー怪人二十面相初版?

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー少年探偵団案内

旧江戸川乱歩邸洋館受付展示コーナー少年探偵団シリーズ

戦前から戦後昭和40年代生まれくらいまでのクソガキあたりが夢中になった少年探偵団シリーズに関する展示の数々。
子供心にあの怖いだけじゃない怪人二十面相が生み出す幻惑的幻想的魅惑的な世界観がたまりませんでした。
ちょいと年齢を重ねると次第に明智小五郎から金田一幸助方面に移っていったりすんですよねぇ(笑)
旧江戸川乱歩邸洋館受付口から中庭へ

玄関口での展示を観たあとは順路に従い中庭方面へ。

旧江戸川乱歩邸洋館から中庭を望む

石畳の小路を抜けると中庭が開けています。

旧江戸川乱歩邸母屋・洋館案内板

中庭に面して、先ほどの洋館の裏手と洋館に繋がる母屋があります。江戸川乱歩が終の棲家とした場所。

旧江戸川乱歩邸洋館居間

洋館応接間の中庭側の窓は開放されており、応接間の中を一望できます。が、中には入れないんで外から首を伸ばして隅々まで覗きましょう!(笑)
ここで、様々な文人たちと語り合ったんでしょうなぁ~。

旧江戸川乱歩邸洋館居間

フローリングをはじめ、茶系の応接間にソファー、座椅子の青色がよく映えます。

旧江戸川乱歩邸生原稿(D坂の殺人事件)

母屋のところにも展示があり、こちらには明智小五郎初登場の『D坂の殺人事件』の直筆原稿が展示されてました。
ちなみにこの『D坂』って乱歩にゆかりのある団子坂のことなんですね。
先日、谷根千を初めてブラリしてきたばかりのところで、このことを知りなんかシンクロ(笑)
団子坂行く前に知っておけばよかった…(^ ^;)ハハハ。

旧江戸川乱歩邸中庭

すぐにでもメイン処に駆け寄りたいところ、冷静になるために一息。
こちら、中庭です(笑)

中庭を眺め左から右へ、そしてぐるりと首を回すとそこに聳え立つのがっ!?!?

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)白黒

幻影城』!?!?!?
今回のメインはこの幻影城なのです!
乱歩の探偵小説評論集である幻影城に準えて『幻影城』いうてますが、まさにこの2階建ての土蔵こそ、乱歩の精神世界を形作った、彼が生前蒐集してきた稀少本の宝庫宝物の玉手箱なのです!!

そう!まさに幻影城が具現化したものがこの土蔵!!!

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)案内板

ちなみにこの土蔵、豊島区指定有形文化財に指定されているそうです。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)入口白黒

隣の母屋と近接しているため、幻影城の入り口はやたらと狭いですが、重々しい鉄の扉で乱歩の蒐集本は長年守られてきました。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)1階案内板

土蔵の1階は小ぶりな私設図書館のような間取りで陳列されているらしいです。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)2階案内板

2回は江戸時代の和本を初めとした稀少本。いやぁ~ワクワクしてきますが、実は内見はできません…(T^T)涙。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)入口

目の前には非情にも『土蔵の中へは入れません。ガラス戸の手前からご覧ください。』との注意書きが。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)の扉

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)の扉の把手

そう、ここでも目を凝らしてガラス戸越しにその様子を伺うしかないのです。この鉄の扉は今でも一般市民の欲望から乱歩の精神世界を守っているのです。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)1階左側レトロ

ちなみにガラス戸越しに観た1階左側がこんな感じ。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)2階レトロ

真ん中がこんな感じ。母屋がガラス戸に映り込んじゃってますが、2階に続く階段が見られます。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)1階右側レトロ

そして右側がこんな感じ。立教この辺の蔵書は立教の大衆文化研究センターさんが整理、研究されているんでしょうなぁ~。

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)ハイコントラスト白黒

一度は中に足を踏み入れたい幻影城なのです。

旧江戸川乱歩邸中庭から望む土蔵(幻影城)、母屋、洋館

中庭最奥から見た幻影城、母屋、洋館。建物はこんな感じで配列されてます。

旧江戸川乱歩邸中庭から入口に向かう小径

幻影城のオーラに浸ったあとはまた洋館脇の小路を通って戻ります。

旧江戸川乱歩邸庭園

旧江戸川乱歩邸土蔵(幻影城)ハイコントラスト白黒引接