昔と違って、お歳を召してくるとなにげに健康に気遣いだすお年頃です。
現在の職場の最寄り駅というと虎ノ門なんですが、人間日々歩くということは健康の元ですなぁ~と、雨でも降ってない限り、虎ノ門~新橋間の1km前後を日夜歩いているのです。
といっても、ただ大きな道をまっすぐ歩くだけだとつまらないんで、裏路地をウロウロしながら歩いていると、けっこうそこかしこに気になるお店を発見するのです。
本日ご紹介のお店も虎ノ門~新橋間にある気になるお店の一つ、その名は『かどや』さん。
一見、なんか重めかしぃ~ふらっと立ち寄る客なんぞ寄せ付けなさげな雰囲気なんで、いつもはこの前をスルーしていたのですが......。
この日はついついチラッとお昼のメニューを見てしまったのが運の尽きっ!?
どれもこれもが、これ絶対美味しいヤツだよねっ!?と胃の臓から湧き上がるボクの煩悩を成業することができなくなっておりました。
煩悩に支配されると、人間というものは怖いものがなくなるようで、なにも恐れることなく店内へ(笑)
お一人様なのでカウンターに案内されました。
案の定、居酒屋という感じではなく割烹といった感じの店内なのでございます。
すごく丁寧な料理屋さんのおもてなしを受けながらメニューを一通りご覧候らえ。
ランチメニューなのに、一品一ページ使うという上品な佇まい。そろそろビビッてきます...(^ ^;)ハハハ。
お店の気品に気負らされると、お茶の入ったお茶碗でさえも高級品に見えてきます(笑)
調味料の入った入れ物でさえ、いやぁ~質がよろしぅ~ございますなぁ~~と。
一拝みしながら拝謁させていただきます。
そんなこんなしてキョロキョロしているうちに運ばれてきたのが『宇和島鯛飯御膳』。
いや、これなんでしょ?このいろいろさ加減っ!?
まず、見て満足っ!!
こちらがメインの鯛飯の具になる鯛のお刺身です。
いやぁ~都内に戻ってきてからというもの、イキの良さげな白身のお魚は久々です。
そしてこちらが宇和島鯛飯を宇和島たらしめる鯛飯の醤油だし。
なんと、宇和島の鯛飯というものは醤油出汁でいただくんですね?思わず、愛媛出身の元部下に確認を取ってしまいました(笑)
汁物はとろろ昆布のつみれ汁!いやぁ~お腹に優しい味なのでございます。
この鯛飯御膳には天ぷらもついてきます。
この日の天ぷらはししとうにイモ天と鶏天。全体的にあっさりとした味の献立の中、サクサクとクリスピーな天ぷらはとてもアクセントになっており、食欲をさらに増進させます。
ジューシーな鶏天がお見事です。
そして、小鉢にじゃこ天。じゃこの揚げ物。
さらには茶碗蒸しまで!
お店の雰囲気と、様々な献立に圧倒されていると香の物まで美味しく感じます。というか、瑞々しい漬物でさらにご飯いっぱいいただきたくなるよぉ~な、そんな出来栄えの香の物です。
さらに追加でどぉ~しても食べたかったんで、単品で藁焼日帰りがつおの塩たたき!
わが人生の中で、かつおというと高知ひろめ市場の塩たたきが最高なんですが、こちらも負けることは無く。
藁焼ということで、そのスモーキーな風味がかつおの身をくるんでいて、かつお自身の風味を増しましてございます。
いや、これうますぎでしょっ!?
ということで、よぉ~やく宇和島鯛飯でございます。
まずは、醤油だしに入った玉子をといで、満遍なく醤油だしに絡めましょう。
醤油出汁の準備ができたら、さきほどの鯛のお刺身を適度に醤油出しにインっ!!
海藻の類もインっ!!
そして、鯛のお刺身と海藻を醤油だしによく絡ませます。
醤油出汁がよく絡まったら、白飯の上に具を載せましょう!
まずはそのままかっ込むもよし。
醤油だしを白飯にかけてかっ込むもよし。
これはほんと旨くて贅沢な喰いモンです。
醤油だしというのがちょっと辛いかな?とも思ったんですが、そんなことは微塵も無く。
鯛のあっさりとした味わいに卵のコク、そして味を深める醤油だしが加わって、それはそれは口の中が至福のひとときふたとき......と、この瞬間が永遠に終わらなければいいのにと思える、そんな喰いモンなのでした。