カメラ沼にハマって幾星霜...(遠い目)。
これまで頑なに視界から外していたのが一眼レフカメラである。
それは少年時代のトラウマのせいなのだ。
小学校高学年から中学時代にかけて、ボクがカメラにはまった最初の時期。
この時期に手にしていたのは御尊父様が所有していたCANONの一眼レフ。
まだ今に繋がるEOSシリーズが出る以前の時代のモノである。
そんな時代の鉄の塊のボディに標準、広角、望遠の単焦点レンズをまだ毛も生えそろわない少年が抱えて写真を撮っていたのである。
まだオトナの骨格を持つ前の少年の身体にどれだけ負担だったことか。
それを好奇心がなせるハイテンションだけで補っていたのである。
少年であるが故のおバカさがなせるワザである。
そして、毛も生えそろいだし、第二次性徴期を終えてオトナの身体を手にする頃合いにフト気付くのである。
♂『なんで、こんな重たい鉄の塊を持ち歩いているのであろうか?』
まさに、青天の霹靂なのである。
その日以来、鉄の塊を持ち歩く愚から開放され、軽薄短小の時代を迎えるのである。
そんな鉄の塊と決別し、少年からオトナになったボクが、またカメラに興味を持つとは思春期まっただ中のボクは考えも及ばなかっただろう。
今まさに、初老に向けて趣味の一つでも増やしてやろうではないか!フハハ!!とまだ初老とはいわせないといいつつも、日々初老に向けてのカウントダウンが始まっているボクはカメラに夢中なのである。
そんな再びカメラに目を向けるようになった今となっても、頑なに一眼レフに目を向けてこなかったこの10ヶ月。
突然、一眼レフもいいかもしれないなぁ〜と思うようになったきっかけがこちらのブログである。
たまたまGoogle先生でクラシックカメラかなんかの検索をしていて目に止まったサイトである。
ヒットした記事を読んで見ると、さらに別に記事が気になり、いろいろとサイト内の記事を読み進めているとフト気付いたのである。
こちらの管理人さんとボクはそれほど年齢が違わないのではないだろうか?
おそらくまだ俄趣味のボクと違って、こちらの管理人さんは数年前からカメラにハマっていらっしゃる。
フルサイズデジタル一眼から始まり、一度デジカメを手放して、いまはフィルムカメラにハマっている。
一眼レフのNikon FE、レンジファインダーのLeica M3、コンパクトカメラのコニカC35。それとデジタルはRICOH GR。
そしてフィルムカメラを介してデジカメの良さを再発見して再び手にしたNikon D300。
そして再びフルサイズデジタル一眼レフなNikon Dfを手にして、フィルムとデジタルをよりシームレスに愉しんでいらっしゃる。
なんかボクとカメラに対する変遷が似ているのだ。
ボクがカメラに興味を持ち最初に手にしたのがRICOH GR。その後OLYMPUS PEN-Fを手にしてしまった辺りからカメラの世界に深くハマりそうな気配が漂いはじめ、数十年ぶりに使った写ルンですからフィルムカメラに興味が向いてしまう。
そして、RICOH GR1v、OLYMPUS PEN EED、Leica M4とフィルムカメラの深みにハマる。
フィルムカメラでマニュアル撮影の醍醐味を知り、オールドレンズをデジカメで使いたくなり、RICOH GXRに手を出すことになる。
と同じような経緯を辿っていることから勝手に親近感を沸かせており、日々更新を心待ちにしている数少ないサイトの一つなのである。
さらにはお写ン歩に連れ出す愛犬もうちと同様にトイプードルらしい(笑)
この記憶カメラさんの記事を読み進めているうちに、いつまでもトラウマ抱えているのも勿体ないなと。
一眼レフには一眼レフの良いところがあるかもしれん。一度試してみる価値はあるかもしれんと。
でも、新品を買うほど一眼レフに入れ込んでいるわけでもなく、お試しであればフィルムカメラで安く、でもせっかくだったら名機と呼ばれるモノを手にしてみようとヤフオクでポチったのがこちら!
日本のカメラ産業の礎。日本の一眼レフはここから始まったとされるNikon Fである。
手にした瞬間に思ったのが、やっぱり重いな。と...(^^;)ハハハ。
昔のトラウマが蘇る。
Leica M4も大概鉄の塊ではあるが、M4で殴っても怪我はさせられるが、死にはしない程度の怪我だと思うが、このNikon Fで殴ったら、おそらく頭蓋骨陥没で殺すことも出来るだろう。
それほど、無骨で重く飾りっ気のないカメラである(笑)
レンズは50mm標準。Leica M4のような柔らかいイメージはみじんも感じさせないのである。
結構、前の持ち主が使い込んだらしく、角張ったところは所々擦れてはいるが、だからこその実践向き(笑)
背面も面白さの欠片もない(笑)
軍艦部で初めて認識したのは、この時代、アクセサリシューはファインダー部ではなく、左側の巻き戻しクランクの部分に付けることになってるのね。
右側はシャッター速度にシャッターボタン、巻き上げレバー。
このNikon FのボディーはNikonのレンジファインダーNikon SPのボディを再利用したらしく、シャッターボタンが手前過ぎて、ちょっと使いづらい。
中央プリズムの部分には『F』の一文字が誇らしい。
今どきの機能満載でメニューが深すぎてどこにどんな機能があるのかがマニュアルが無いとわからないデジタル一眼レフと違い、この時代の電池すらいらないフルマニュアルのカメラではマニュアルが無くてもなんとなく使い勝手がわかるモノである。
が、一通りボディを見渡してなに用かわからなかったのが、このレンズ装着部の左下にあるボタンのようなスイッチのようなモノ。
Google先生に聞いてみると、これはミラーアップボタンというモノらしい。
一眼レフはレンジファインダーと違い、レンズからミラーを通した画像をファインダーから見ている状態なワケであり、シャッターを切る際にはそのミラーが上がり、ファインダーの画像はその一瞬ブラックアウトすることとなる。
そのミラーアップの状態を保持するためのボタンらしい。
右側のボタンはレンズ着脱のボタンである。
このNikon Fというカメラは発売当初からシステム化前提の設計がされており、ファインダー部、ボディ、レンズがバラバラになる。
まるで超合金の合体ロボである(笑)
ここで、これまでのカメラとの勝手の違いに一瞬戸惑うことになる。
現在保有のカメラであるLeicaにしろOLYMPUSのレンズ交換式のカメラにしろ、FUJIFILM X100Fのワイコンレンズにしろ、レンズ交換の際は左回しなのである。
しかし、このNikonは右回しなのである。
これが何気に気持ち悪い...(^^;)ハハハ。
ファインダー部を取っ払ったボディ部のスクリーン。
このスクリーンもシステム化されており、交換可能なスクリーンが数種類あるらしい。
レンズ部からみたミラー。
本機はコスト優先でかなり安めで、使えそうなモノをポチったんで、あまり贅沢は言えないが、ボディ部のミラーやスクリーンは綺麗なモノのレンズにチリが入っていたり、周縁部が曇っていたりする...(; ;)ハラリ。
何本か撮影してみて、写りがいまいちだったらもう少しましなレンズに代えようかなと。
底面部はカバー取り外しノブとASA表示盤。
このノブを解除することで、ボディ背面がガバッと開くのだ。
Leica Mシリーズのように底面部だけでもなく、その後のフィルムカメラのように蝶番式で開くのでもなく、けっこう大胆にご開帳なのである(笑)
フィルムもいろいろ試してきたモノの、やはりランニングにかかる経費は少しでも抑えておきたいよな!と、記憶カメラさんを参考にしばらくはこのFUJIFILMの業務用ISO100フィルムで行くことにした。
なんの味も素っ気もないパトローネである(笑)
これをNikon Fにセットして。
さてさて、まずはなにを撮りに出かけようか?