いまやポケットライカとして日々ボクのバッグのスペースを占有しているお爺ちゃんカメラのLeica Ⅲf。
コンパクトなフィルムカメラだったら他にOLYMPUS PEN EEDやRICOH GR1vもあるじゃないかっ!?というツッ込みも右から左へ。
やはり写真一枚撮るのに『手間暇かかる』というのが、今のボクにとっては心地よいのです。
毎回最初の一枚はフィルム巻き上げダイヤル回して、露出測って、絞りとシャッタースピードのダイヤルを合わせて、レンジファインダーでピントを合わせて、ビューファインダーで構図を決めるという一連のお作法にヤレヤレと思いつつも、2、3枚撮っているうちにこれが写真を撮るリズムになっていて心地いいんですよねぇ〜...(^^;)ハハハ。
そんなお爺ちゃんカメラのLeica Ⅲfに活躍の場を増やしてあげようとLeicaの純正アクセサリをポチッてしまいました。
左のパッケージ入りはElmar 50mm f3.5用の接写リングのNOKY、右は35〜135mmまで対応可能なユニバーサルファインダーのVIOOH。
なんか、これまでLeica製品を中古で購入してもオリジナルパッケージに入ってるなんてこと無かったんで、昔々のLeitz印のパッケージに入っていると妙な緊張感(笑)
箱の中にはNOOKYが鎮座坐していらっしゃいます。
クラシックレンズというかレンジファインダーというか、Leicaに興味無い貴兄には全く意味不明だと思いますが、Elmar 50mm f3.5というバルナック型ライカ用のレンズの最短撮影距離は1mなのです。
今どきこれぢゃテーブルフォトなんて無理じゃん!?とお思いでしょう。
Leicaというカメラシステムはそもそも接写に向いてないんですね。今のレンズでも40cm台がせいぜい。
Elmar 50mm f3.5の最短撮影距離1mを44cmまで接写可能にしてくれる中間リングがこのNOOKYである!ということなのです。
Elmar 50mm f3.5を装着する本体の上に付いている丸と四角の部分がLeica Ⅲfのレンジファインダー部とビューファインダー部に合わさり、接写時のピント合わせとパララックスの補正をしてくれる仕組みなのです。
もぉ〜なんか金属感とネジでワクワクしてきます......そぉ〜です、ただのヘンタイです(笑)
こちらが通常モードのLeica ⅢfとElmar 50mm f3.5のお爺ちゃんコンビ。
Elmar 50mm f3.5のレンズ鏡胴を沈胴させた状態でNOOKYに差し込みます。
この時Elmar 50mm f3.5の鏡胴の爪とNOOKYの爪が噛み合うように差し込んで、バヨネット式なんで引っかかったら右にネジって固定させます。
横から見るとシンプルなパンケーキレンズだったElmar 50mm f3.5もこれだけボリュームが増し増します。
そしてLeica Ⅲf本体にねじ込みます。これは通常のLマウントレンズと同様です。
しっかり装着すると、Leicaの精巧な技術力の賜!NOOKYのレンズ部がチャンとⅢf本体のレンジファインダーとビューファインダーの部分に重なるような位置で止まるのです。
もぉ〜なんていうんでしょう?このスチームパンクな佇まい!
少年魂に火を付けるようなワクワク感に満ち溢れてくるのです(笑)
いやぁ〜60年以上も前の工業製品とは思えない精巧ぶり。Leitzの職人さんてスゴいなぁ〜と。
これ、上と下で四角いビューファインダー部が上下しているのがおわかりでしょうか?
NOOKYを付けた場合、Elmar 50mm f3.5のピントリングでは無く、NOOKYのピントリングでいピント合わせするんですが、その際にパララックスを補正するためにビューファインダーが上下して画角を調整しているのです。
そしてこちらは35mm〜135mmのレンズの画角に対応するユニバーサルファインダーのVIOOH。
Leicaのカメラに複数の画角のブライトフレームが採用されたのはバルナック型の後のM型シリーズのM3から。
なのでバルナック型のⅢfのビューファインダーは50mmのレンズにしか対応していないのです。
にもかからわず、バルナック型のLマウントのレンズには様々な画角のレンズが存在する。そんな50mm以外のレンズを使用する時はどうすれば良いかというと、それぞれのレンズの画角に対応した外付けファインダーを装着するのがバルナック型の作法なのです。
が、35mmレンズには35mmファインダー、90mmレンズには90mmファインダーとそれぞれ個別にファインダーを用意すると、持ち歩くレンズ毎の外付けファインダーが必要になってしまいます。
それを一つですましてしまおうではないかっ!と製造されたのが35mm、50mm、90mm、135mmと当時の主なLeitzレンズの画角に対応したユニバーサルファインダーのVIOOHであると。
これ一つで4種類のレンズの画角に対応します。
例えば、手持ちのCanon serenar 35mm f2.8をLeica Ⅲfに装着すると、これだけでも写真は撮れますが、Ⅲf本体のビューファインダーは50mmの画角にしか対応していないんで、35mmで撮れる正確な範囲はわかりません。
そこでこのVIOOHを装着するとVIOOHのファインダーで35mmの画角を確認しながら構図を決められるということになります。
もぉ〜なんでしょ?このVIOOHの先端から光線でも発出しそぉ〜〜な佇まい(笑)
VIOOH本体のファインダー部のリングではこんな感じでレンズの画角を設定します。
また、ホットシューとの接続部分にもレバーがあり、そこではレンジファインダーでピントが合ったときのレンズの距離をレンズのピントリングから読み取って、その数値にあわせると、VIOOHの首が上下に振れてパララックス補正をしてくれるという、なんともアナログかつ機械的な仕掛けもあります。
もぉ〜このVIOOHを装着したⅢfって、スチームパンクそのものな風体ではございませんかっ!?
この精悍さを見せつけられるともぉ〜お爺ちゃんカメラなどと揶揄できませんっ!(笑)