何気にLeicaに中望遠の組み合わせが好きだったりするのです。
でも、やはり望遠レンズとなるとレンジファインダーカメラのレンズといえどもそれなりに大きく成長あそばされておりまして...(^^;)ハハハ。
街中をスナップするといっても、中望遠のレンズをメインにするワケではなく、普段は50mmか35mm辺りのレンズで撮りながら、あ゛っ!?ここは中望遠で!という時に付け替えるという使い方がほとんどで。
そのためにちっと大きめのレンズを持ち歩くというのもなんかなぁ〜と。で、持ち歩かないでいるとあ゛っ!?ここ中望遠で撮りたい!と思ってもレンズがなくて撮り逃すということになるのです。
中望遠レンズとなると以前アップしたエントリーの通り、Voigtlanderの75mm f1.8とLeica Elmarit 90mm f2.8の2本のレンズがある。
Leicaには沈胴レンズなElmar一族に90mmのレンズがあると知り、しかも90mm中望遠であるにもかかわらず沈胴するようなのである。
沈胴するならコンパクトさは他の中望遠レンズの比ではないであろうと。
さっそく中古カメラの相場と在庫状況をネットで確認して、思いのほか財布に優しいElmar 90mm f4.0の価格。あまり人気ないんだろうか?
これならレンズを一本下取りに出せばなんとかなるな!
と銀座を目指したのでございます。
状態よさげのモノがありそうだったのが銀座レモン社さんだったんで、下取り予定のElmarit 90mm f2.8を持ってレモン社さんへ。
買取査定はけっこうサクサクと終了し、思っていた以上に査定がよかったんで快く買い取っていただいてから、お目当てのElmar 90mm f4.0を2本出してきてもらいました。
試し撮りのためにLeica M TYP240も持ってきてたんで、2本のElmar 90mm f4.0を装着して店内を試し撮り。
外観は綺麗だけどレンズにチリが見受けられるけど高い方と外観に若干傷みはあるけどレンズ部分は問題なさそうな安い方をよくよく吟味して、結局レンズが綺麗な安い方をお持ち帰りです。
ちなみにレモン社さんでは下取り出して新たに購入する場合は購入価格の3%をさらに値引きしてくれます。
こちらがElmarit 90mm f2.8を里子に出して新たにお迎えした沈胴Elmar 90mm f4.0。
製造番号が1387541なんで、Leicaレンズの番号表を見る限り1956年製。
今から62年前。もうとっくに還暦を迎えているお爺ちゃんレンズでございます...(^^;)ハハハ。
そんなお爺ちゃんElmarですが、まだまだその目は白内障を患ってはおりません。若干視力が曇りつつあるかもしれませんが...(^^;)ハハハ。
沈胴部を伸張するとまだまだこれほど力強く膨張...いや伸張いたします。
ちと堅めかな。スムーズとは言い難いですが、でも実用上問題ないレベルではあります。
横から見ると、これほどまでに力強く屹立しているお爺ちゃんElmarでございます(笑)
この時代のLeitz社は社としても技術力としても絶好調の黄金期だったらしく、そんな時代に設計されたこのElmar 90mm f4.0には惜しみないコスト度外視の技術がふんだんに詰め込まれていると言われてます。
外観では別に無くても良いのに、僅かな隙間にも隙間なく円形にグッタベルカを貼り付けていたり、沈胴Elmar使いは誰しも通ったことのある撮影時にしっかりと沈胴部を伸張させていなかったが故の、ピンボケもこの90mm f4.0ではギミックとして防止しているのです。
しっかりと伸張させて右へ回して沈胴しないようにロックした状態でないとヘリコイドが回らないというギミックまで仕込んであります。
これならばElmarならではの撮影失敗は完璧に防止できることでしょう。
でも、こんな凝ったギミックもその後の黄金期から黄昏期に入るとなくなっていってしまいました...(^^;)ハハハ。
まずはM4に装着。
沈胴時でも全くボディに干渉すること無くここまでコンパクトに収まります。
とても中望遠レンズの形状じゃないですよね。
Summicron 50mm f2.0とたいして変わらない感じ。
でも使用時に沈胴部を伸張するとやはり中望遠レンズなりの迫力がでてきます。
といっても昨今のデジタル一眼のズームレンズと比べるとおもちゃみたいなモンですが...(^^;)ハハハ。
レンズのグッタベルカとボディのグッタベルカのデザイン的な部分が格好いいですなぁ〜。
お爺ちゃん、惚れ惚れですよ(笑)
Elmarだったらやはりフレアとかゴースト気にした方がイイのかな?と試しにフードのITDOOを付けてみたら装着可能でした。
でも、レンズ伸ばすとラッパみたいですけどね...(^^;)ハハハ。
でもやはりこのコンパクトさはElmarit 90mm f2.8ではかないません。
わざわざf2.8のレンズからf4.0のレンズにした理由であるコンパクトさは正解でした。
ところで、デジタルライカなM TYP240ではどうだろうか?と。
まず最初に注意ですがセンサー剥き出しではないM TYP240とはいえ、沈胴時のままレンズ装着はしないで下さい!
というのもM TYP240の場合は沈胴はここまでは限界だからです。
残り1cm弱くらいの辺りでボディ内部に干渉します。
なので無理くり押し込んだり、いきなりフル沈胴状態で勢いよくレンズ装着すると確実にM TYP240のボディ内部を傷つけることになりかねません。
ご注意を!
ブラックボディにも似合うクロームな装いのElmar 90mm f4.0でございます(笑)
気がつくと我が家には3本のElmarが。
LマウントのElmar 50mm f3.5、MマウントのElmar 50mm f2.8に今回のElmar 90mm f4.0。
Leicaのレンズはよく『Elmarにはじまり、Elmarに終わる』と言われますが、正直そこまでElmarを使い込んでいるわけでもないボクが大層なことはいえませんが、初めて購入したLeicaのレンズがElmar 50mm f2.8だったこともあり、他のLeicaレンズに比べて思い入れが強いのは確かです。
そして、解りやすい特徴というよりも、全てをふんわりと包み込んでくれるような安心感と安定感のあるレンズがElmarなのかなぁ〜と。
そんなElmar 90mm f4.0でいつもの試し撮り一発目。
いつも通り我が家の試し撮りフォトジェニックなうちの小春さんのその先のうちの小豆さん(笑)
ピント位置にいる小春さんはフワフワモフモフの毛の描写も柔らかくてElmarっぽいですなぁ〜。そしてさすが望遠レンズともうしましょうか、小春さんから小豆さんまで1mも離れているわけではないのにこのボケ加減(笑)
コンパクトに持ち歩けるElmar 90mm f4.0ならバッグにレンズ1本増えても荷物にならないンで、お持ち歩き決定です!(笑)