完成されたデザインは余計な手を受け付けないモノである。
しかし、時代の趨勢とともに往年のデザインよりも実用性を重んじる雰囲気も出てこないワケでは無いワケで。
Leica M3、M2までのM型ライカとM4以降のM型ライカの明らかな機構、外観上の違いはラピッドローディングシステムと呼ばれるフィルム装填の簡易化と正面右肩にちょこっと斜めに取り付けられた巻き戻しクランクにある。
ボクが物心付いた頃のカメラというモノには巻き戻しはクランク式であるのが普通であった。
それまでのバルナック型やM3のような巻き戻しノブ式と比べてクランク式は明らかに巻き戻し速度が速い。
撮り終わったフィルムを迅速に巻き戻し、素早く次のフィルムを装填する。
M4に備わったこのフィルムに関する改良により、当時M型の利便性は明らかに高まったはずである。
にも関わらず、ボクはいまM4を売り払い、M3を手にしている。
理由は35mmよりも50mmの画角の方が今の自分に合っていると思うようになってきたということと、50mmを普段使いするのであれば、Leica M型の中で最高品質と言われるM3のファインダーを試したかったからである。
フィルム装填が面倒くさかろうと、それはLeica Ⅲfで慣れているので問題ない。巻き戻しがノブ式だろうとカメラを弄る感が増し増していぃ〜ことではないか!
と思っていたのだ。
しかし、やはり頻繁にM3にフィルムを入れて写真を撮るようになるとやはり巻き戻しが面倒くさいのだ...(^^;)ハハハ。
これはどぉ〜したモノか?と情報収集していると、やはり同好の士は世間には腐るほどいるようで、必要は発明の母とはよく言ったモンで、M3を巻き戻しクランク方式にしてしまうアクセサリがあるという。
すでにアクセサリー沼に漬かっていることすら気に掛けていなくなりつつあるボクは脊髄反射でポチったのである。
それがこちらの銀一オリジナルなライカ用巻き戻しクランク!
のパッケージ!?
なんの変哲もなさ過ぎるタダの白い紙の箱である...(^^;)ハハハ。
箱の中身もUXもクソもないシンプルさ(笑)
アルミ削り出しの巻き戻しクランク本体と、M3の巻き戻しノブに固定するための六角レンチ。
M3の巻き戻しノブの段差に合わせた形状。
手前のネジ穴にネジがあり、これを六角レンチで固定する仕組み。
この外側のRはまさにLeicaの丸みである。
この巻き戻しクランクをLeica M3の巻き戻しノブに装着するのだっ!
このすき間ありそうでなさそうな部分にちゃんと装着できるのだろうか?と。
ゴリゴリと本体に傷が付きはしまいか?とちそ不安...(^^;)ハハハ。
巻き戻しクランクを装着するとこんな感じに。
不思議とキツキツ感も無くどこにそんな隙間があったのか?と。
位置を決めて六角レンチで締めて固定します。
クランク式に変貌したLeica M3!
正面から見るとこんな感じに。
アンテナっぽく出っ張ってしまうところがちと......。
フィルムを巻き戻すときは、
ノブ式と同様にノブを引き上げて、
後はクルクルとクランクを回すだけ。
これは確かに楽である!