これまでのレンジファインダー生活が一転した今年の夏。
今年の夏はとにかく一眼レフ祭りであったコトよなぁ〜と後々ボクは思い返すのであろう......。
そんな一夏を過ごし、夏もすっかり通り過ぎて過去の季節と化すようになると人間という生き物は欲深い生き物なワケで、秋にはその揺り戻しがやって来るのでございます。
夏は暑くて日中も夜もすっかり写欲が沸かなかったけど、夜も日々日に長くなってくると夜は夜で写欲が沸いてきますよねぇ〜と。
夏にVoigtlanderのNOKTON Classic 40mm f1.4を入手したけど、やっぱりLeitzのハイスピードレンズも必要になってくるんじゃないかなぁ〜。
などと嘯くレンズ沼の可愛い妖精さん。沼の住民はなにせ夏に写欲を満たすことが出来ず、いまや表面張力を越えてしまんばかりにあふれ出しそうな勢いなのです。
これは処方箋を貰って沈める他に犯罪を抑制することが出来ません。
ということで、お迎えしたのがこちらのLeitzのハイスピードレンズ、Summarit 50mm f1.5!
LeitzのハイスピードレンズというとSummilux f1.4ですが、このSummaritは今のSummiluxに繋がる一つ前のご先祖様にあたります。
距離はfeet表示で。絞り環はとても滑らかにスムーズなんだけど、ヘリコイドがちっと堅めかなぁ〜。
こちらのレンズの製造番号は107万台なんで、ライカポケットブックによると製造年は1953年。65歳でちょうど今年から年金をいただけるとともに後期高齢者医療制度の対象になるという立派なお爺ちゃんでございます(笑)
ちなみに1953年というと、M3が衝撃的なデビューを飾るのが1954年なんで、まだバルナック型のLeica Ⅲfが現役バリバリだった頃合いですね。
だとするとやっぱりLeica Ⅲfにつけるのが時代的には一番合っているのか。
そんなお爺ちゃんレンズなんで、完璧さは求めません。もともとこのSummaritは曇りやすくて扱いづらいという面もあるようで、入手したレンズもいくつか小さなチリに吹き傷っぽいクモリもしっかりと刻まれているのですが、その辺も含めてある意味ヘンテコな写りに期待しているのです!
なにより今どきのレンズではあり得ない15枚の絞りが描き出すほぼ完璧な円形が素晴らしすぎますっ!この辺の作りのこだわり具合は50年代のLeitzのレンズならではかと。
さっそくいつものようにLeica M TYP240で試着!
鏡胴がデカくてしっかりしているんで、バルナック型よりもM型の方がバランス的には合うんじゃないかと。
これ、M3の方がいいかも!後でお試し(笑)
さらにこのSummarit 50mm f1.5は開放付近ではなかなかのクセ玉ということで、そのままで完結するレンズにあらず!
『Summarit使いはXOONSこそ忘れるなっ!』という古い格言があるのです。
なので、Summarit 50mm f1.5用のレンズフード、XOONS/12520も用意しなければなりません...(^^;)ハハハ。
この四角いレンズフード。
この形ホントにあってんの??と。
内側には綺麗に溝が切られています。
正直、この世界に足を踏み入れた頃にはこの四角いフードってどぉ〜なのよっ!と。レンズは丸いのに遮光するのに視覚ってなんの意味があんのよ??
そもそもダサくないッスか??
なんてなことを毒突いておりました。
が、今となってはどぉ〜です?この佇まい!
なんてステキな落ち着き払った佇まいでいらっしゃることか!!
このフードの塗りは結晶塗りというモノだそうで、質感が立体的でそれがレンズに負けず威風堂々とはこのコトであるなっ!
と所有者の満足度を高めに高めるのでございます。
あぁ〜早くじっくりとこのレンズを試してみたいモノなのです。
ちなみに絞り開放時の暴れっぷりを試してみようと、フードも付けずにワザと光源とかの直下で試し撮りのファーストショット。
日比谷ミッドタウンの周りに夜の虹が現れました(笑)
なるほど、夜の電灯でもこれくらいフレア出てくんのね...(^^;)ハハハ。