Leicaの世界ではM4から入ろうが、M6から入ろうが、いずれは写神がやどるM3に辿り着くという。
ご多分に漏れず、M4からLeica沼に漬かり始めたボクもM4に満足しつつもやはりM3を手にしてしまったのである。
つい先日、OLYMPUS pen FTを手にしてしまったばかり。FTに機能的な問題も無く、むしろその外観の美麗さといい、ボクが手にしたFTには文句の言いようが無い。
ではあるが、やはり募る思いは日に日に増すばかりなのである...(^^;)ハハハ。
pen Fといえば『F』の花文字が艶やかな初代pen F。
露出計もなく、完全機械式一眼レフハースサイズカメラという孤高の存在を無視するわけにはいかなくなったのだ!
嗚呼、麗しき『F』の花文字!
左から。
右から。
一眼レフなのに完全フラットな軍艦部に左側に配置された光学ファインダー。
まるでレンジファインダーカメラではないか!という他に類を見ないシンプルなデザイン。
こういうのに写真愛好家である前にただのガジェッターの心は揺さぶられてしまうのだ...(^^;)ハハハ。
フィルム巻き上げレバーはFTよりも短め。
そして、FTより時代が遡り1960年代はじめという時代背景らしく、二度巻き。
こういうギミックも痺れるねぇ〜〜〜。
軍艦部はフィルム巻き戻しノブとシャッターボタン、フィルムカウンターのみ。
底面は三脚ネジ穴とフィルム巻き戻し時のリバースボタン。
レンズは標準で付いている38mm f1.8。
FTにも同じの付いてたんで、2本になってしまった...(^^;)ハハハ。
でも、今回はフィルターも付いてたんで、これは使い回せそう。
いやぁ〜佇まいが美しい。
FTのレンズと明らかに違うのは、レンズの絞り環。
Fには内蔵露出計がないンでTTLナンバーは当然無く、通常の絞り指標のみ。
先ほども触れたフィルム巻き上げレバーは二度巻き。
ファインダーはどぉ〜もスクリーンの裏側にチリが入り込んでいるようで、撮影の邪魔にはならなそうだけど、ちと気になる。
でも、FTと比べて、明らかに明るいファインダーなんで、暗いところでの撮影も気にならなそう。
やっぱり、FTは露出計を内蔵させるためにミラーをFの半分のサイズにしたということで、ファインダーに充分光を届けられない仕様になってるのね。
背面カバーを開けてフィルム室。
35mmのハーフサイズ。
一眼レフ特有のペンタプリズムの三角屋根がないpen Fシリーズのミラーは下側では無くこのように右側に付いている。
シャッターが切られた瞬間にカパッと左側に収納されて、フィルム面が露光される仕組みに。
スクリーンは左側にあるンで、そこから一階上の光路を左から右に渡して、ファインダーに結像させるという複雑なメカニズムを内蔵しているのです。
こういうカメラには物神が宿って写神と化していくんだなぁ〜。
そんな露出計が付いていない完全機械式一眼レフハースサイズカメラには当時外付け露出計がアクセサリーとして販売されていたのだ。
外観上は綺麗な外付け露出計。
上の指標は絞り値。
下の指標がシャッタースピードを差している。
露出計左側にはフィルムのASA感度設定窓が。
反対側のボタンを押しながら下のシャッタースピードダイヤルを回すとASA感度ダイヤルが回る仕組み。
このASA setボタンを押しながらフィルム感度を設定する。
背面の左側はシャッタースピードダイヤルの部分で、これはなんとバヨネット式で本体に装着する仕組み。
右側の電池室を開けて、SR43+MR-9アダプターを電池室に。
pen Fのシャッタースピードダイヤルに装着するとこんな感じ。
pen Fというのは女性的というか綺麗なイメージを持っているが、なんだこのゴツさというかパンキッシュな外観はっ!?
でもレンズの絞り環をならんだこの露出計のアナログな指標はとても操作がしやすい。
それと近年、日に日に視力が衰えているご老体には必須のアイテム!
なんと、当時からオリンパスオリジナルな視度補正アイカップなんてモノもラインナップされていたのである。
なんという完全なシステムとして構成されていたのだろうか!?
この視度補正アイカップはファインダー周りのプラスチック部分に装着するように出来ている。
このファインダー周りの黒い樹脂製アイカップの溝に装着されるわけ。
装着するとこんな感じに。
でも、この-3という視度補正のおかげで、ピント面がフラつく状態からしっかりはっきり明確な視界に変わるのだ。
オジサンには必須なアイテムかもしれんっ!?
洗練されたpen Fのフォルムはすでに外付け露出計で残念なことになっているが、この視度補正アイカップのおかげで目も当てられない姿にっ!?
いやぁ〜なかなかメカメカしい男らしさを醸し出しております(笑)
もはや合体ロボモノですなぁ〜。
外付け露出計の露出ボタンのバネが外れているようで、ちとその精度が出るのか不安だったンで、さっそくFUJIFILMの記録用100を入れて、試し撮りです。
露出計は即座に針が振れるには歴史を辿りすぎなんで、ちと針が安定するまで見守ってから露出計を読み取ります。
露出計のダイヤルがシャッタースピードダイヤルに直結しているんで、絞り優先というよりもシャッタースピード優先で、絞り値を露出計の指標から読み取った方が使いやすいかも。
ということで、出勤時の池袋北口大江戸パブの灰猫さん。
記録用100でこれまで撮ってきたのとあまり変わらないんで、露出計はちゃんと動いてくれているよう。
10月末の日比谷公園も所々で秋っぽくなってきてます。
マクロというほど近接では無いモノの、明るく寄れるレンズはハーフサイズでも前ボケ、後ろボケを演出できます。
これはちとハイキー気味かな。
とりあえず、なんとか露出計は使えそう。
しかし、やっぱりpen FTのファインダーと比べると、何倍も明るく感じるpen Fのファインダーはホント使いやすい。
二度巻きとはいえ短めのフィルム巻き上げレバーの操作感もリズムを創り出しやすく、操作感としてはpen Fの方が満足度高いかも!