ボクは生まれてこの方『2』という数字が好きなのである。
おそらく、記憶している残骸を漁る限りキッカケは仮面ライダーである。
ボクは本郷猛の仮面ライダー1号よりも一文字隼人の仮面ライダー2号が好きだったのだ。
さらにはゴレンジャーにおいてはリーダーの赤レンジャーよりも、ちとクールな青レンジャーが。
ガッチャマンにおいてもG-1の大鷲の健よりもG-2のコンドルのジョーの方が好きだったのである。
ウルトラマンで好きなのがよくわからないのは、果たして2番てのウルトラマンがダレなのか?がハッキリしないからである。
ウルトラ兄弟の序列からいうとゾフィーに続く初代ウルトラマンが2番手だし、でも初代ウルトラマンがシリーズ最初だとしたら、シリーズ2作目のウルトラセブンが2番手か?
でも、帰ってきたウルトラマンは初代に続く新ウルトラマンだから、こちらが2番手なのか??
とウルトラシリーズは2番手の定義がハッキリしないのでダレが好きなのか、今となっても結論が出ていないのである。
斯様に、生まれて間もない頃合いからボクは『2』という数字に人生を縛られているのである。
さて、カメラに興味を持つようになり、『いつかはLeica』を夢見るようになってこの方、思いもよらず早々にLeicaを手にする機会が訪れ、初めてのLeicaはM4に。
その後、デジタルライカなM TYP240やLeica Qにも手を出し、行き着く先はLeica Mシリーズの最高峰と言われるM3にまで到達したのだ。
もういいだろうという気もしないではいたモノの、やはり我が人生を縛る『2』の数字がボクを再度沼におびき寄せるのである...(^^;)ハハハ。
Leica M2という機種は、M3の発売後、独逸マイスター魂の塊のような工芸品とも言える作りのM3のファインダー部を簡略化したり、フィルムカウンターを手動戻しにしたりと微妙に簡略化したことで、発売当時は普及版の扱いをされていたものである。
がっ!?安いからといって作りまで雑になったり、M3と比べて品質が悪いわけでは無いところが独逸魂の塊なのである。
M3のファインダーがほぼ等倍(0.91倍)で両目を開けていても違和感を感じないレベルの品質を保っていたのに対し、M2のファインダー倍率は0.72倍とより広角側に拡張されている。
これは、M3のブライトフレームが50mm、90mm、135mmに対応しているのに対して、M2のブライトフレームを広角寄りの35mm、50mm、90mmに対応させたことによるもの。
けして廉価版!というだけではないのである。
そう!1957年に2代目Leica Mとして登場したM2はより行動的なカメラとして、体制的なM3に対して反体制的なカメラとして位置づけられるようになったのであるっ!!
とモノの本では語られているので、『2』であり『反体制』という響きに釣られて、ボクの物欲は沸々と沸騰してしまったという次第である...(^^;)ハハハ。
ということで、今ここにLeica M2のセットをお迎えしたのだっ!
M2のボディに加えて、ロシアンレンズなJupiter-12 35mm f2.8とArtizan&ArtistボディケースにLeica純正革ストラップまでついている。
しかもM2の中古相場に比べてかなりの格安っ!?
それには理由があるワケで、ちょいと手直しする必要がありました...(^^;)ハハハ。
こちらがLeica M2のボディ。
M3的でもあり、M4的でもあり。ちょうど中間のようなデザイン。
結果的にM3の遺伝子はその後のMシリーズには受け継がれず、このM2の遺伝子がシリーズに受け継がれていくことになるワケです。
製造番号をライカポケットブックで調べてみると、このボディは1960年の製造ということになるらしく。
還暦一年前の59年前のカメラを現在も手にしていられるというのはLeicaならではの醍醐味でもあり。
軍艦部はこんな感じに。
やはり、M6以降のツルッツルな軍艦部に比べて、この頃のLeicaのロゴ入りは軍艦部の表情が絞まります。
こちらは手動戻しに戻ってしまったフィルムカウンター。
若干ボディからダイヤルが出ているおかげで、カウンターの戻しも楽ちんです(笑)
0.91倍辛0.72倍になったファインダー部。
といっても以前M4を使用していたんで、特に倍率が上がったからといって気になることもなく。
背面はこんな感じに。
ここだけ見せられたらM3かM2かわかりません...(^^;)ハハハ。
そして、M2で初めて実装された35mmブライトフレーム。
ファインダー枠の若干内側いっぱいに広がります。
そして、このM2が行動的カメラである所以と、その後のMシリーズにはないM2にしかない機能がこのブライトフレームにあるのです!
他に比べるものが無いとまでいわれるM3のファインダーであっても、90mmや135mmのブライトフレームの外側には常に50mmのブライトフレームが表示されており、現在に続くMシリーズのブライトフレームにおいては、より多くのレンズの焦点距離に対応するためにいたずらにファインダー内がブライトフレームだらけでごちゃついているにもかかわらず、M2だけが常に1種類のブライトフレームしか表示されないという点。
このシンプルさこそが、M2が行動的であり、M3の廉価版ではないとされる由縁なのですっ!!
ちなみに、このM2は大切に保管されてというよりも実用機として働きまくってきたようで、辺りはさほど目立たないモノの、塗装のハガレやグッタベルカのハガレはチョロチョロと見受けられます。
でも、これくらい使用感があった方が戦闘的なのですっ!!(笑)
そしてこちらはついてきたロシアンレンズなJupiter-12 35mm f2.8。
じつは、以前Jupiter-8を購入した際に次は35mmのこのJupiter-12が欲しいなぁ〜と思ってはいたのです。
がっ!?その後なかなか単体では購入にまで行かなかった理由がこちら。
ほぼ鏡胴と同じくらいの長さを誇るリアキャップ...(^^;)ハハハ。
リアキャップを外すとヲイヲイ!?
と突っ込みたくなるほど飛び出したリアレンズが。
そんなリアレンズも表面張力で飛び出しているかの如くこんもりと盛り上がっているのです。
これ、落としたら即終わりなレンズじゃね?
というのが、これまで購入を見送ってきた理由...(^^;)ハハハ。
美しいまでにこんもりしております(笑)
ブルーコーティングの様なフロント部も特徴があり、後ろがあんなに飛び出しているくせに、フロント部はレンズフードが入らないくらいに引っ込んでいるのです(笑)
しかも絞りリングはフロント部を回して操作するという、面倒くささが購入を見送ってきた理由その2。
ちなみに絞りは五角形なんで、オールドレンズらしいボケは五角形になるようです。
そんなJupiter-12 35mm f2.8はL39マウントなんで、ちゃんとLMリングもついてました。
そんな取り扱いがなかなか面倒くさいJupiter-12 35mm f2.8。
付けっぱなしであれば問題ないモノの、レンズ交換とかするとなると専用のリアキャップを持ち歩かないといかなくなり、なかなかやっぱり面倒くさい。
リアレンズの飛び出しが激しすぎるんで、LMリングを付けてMマウントレンズのリアキャップを付けようにも、あんなに深いリアキャップは存在せず......。
そんな時にはエクステンションアダプターを噛ませるといいようですっ!
たまたま以前接写用にK&F Conceptのレンズマウントアダプター、KF-MM10があったんでそれを装着の図。
8mmのアダプターもあったんですが、なんか心許ないんで安全を期して10mmにしました...(^^;)ハハハ。
するとMマウントレンズのリアキャップでも余裕で装着可能。
せっかくアルミ鏡胴で軽いJupiter-12がアダプターのせいで重くなりますが、まぁ〜レンズが逝かれるよりはいいかと。
そんなJupiter-12 35mm f2.8をLeica M2に装着です。
M4登場前までのLeicaのフィルム装填には、もう充分慣れたモンで。
さすがにバルナックガタのⅢfだのM3だのを使ってきたんで。
初めての貴兄からすると面倒くさっ!?
とお思いでしょうが、これもLeica教の儀式でございます。
まずはスプールにフィルムを挟みましょう。
これでもバルナック型に比べると随分楽になったんですから、文句をいってはいけません。
そしてフィルムとスプールをボディにセット。
巻き戻しノブでフィルムの撓みを無くしましょう。
底蓋を嵌めて準備完了!
あ゛っ!?M2ならではの儀式が残ってましたっ!?
フィルムカウンターを『0』にセットすることを忘れずにっ!!
これまであまり35mmに興味が無いというか...(^^;)ハハハ。
でも、なんか35mmレンズが活躍しそうな佇まい(笑)
今回のセットで思いもよらずよかったのが、こちらのArtizan&Artistボディケース。
使いこなした故なのか、もともとの革質なのか。
まるで能率手帳GOLDのシープスキンの様なサラッと手に馴染む革なのです。
手で握っていてとても気持ちが良いボディーケース。
そんなArtizan&Artistボディケースを装着。
背面にはフィルムパッケージを挟めるポケットも。
これまでボディケースなんて入らねぇ〜と思ってたんですが、これだけ一体感を感じられるボディケースだと、むしろ積極的に着せてあげたい感じ(笑)
いちおう35mmをメインに使うであろうということで、我が家の6枚玉2代目Summicron 35mm f2.0を装着の図。
あ゛っ!?Summicronも2番手じゃないかっ!!
実はこのM2、安いにはそれなりの理由があったワケで、シャッター膜に小さな穴が開いていたのです...(T^T)涙。
応急処置で穴を塞いで、なんとかフィルムへの感光は防げたんでまぁ〜いいかと。
その後、何度か35mmレンズを合わせて街に繰り出すことになったワケですが、さすがにいちいちシャッター幕の調子をチェックしながら撮影するのも、精神衛生上あまりよろしいことではなく、せっかくのテンションが下がってしまいます...(^^;)ハハハ。
なので、せっかくの出会いなんでここはしっかりとシャッター幕交換を含めてオーバーホールしていただこう!と。
ただいま一ヶ月半ほどの工期で旅に出ております。
戻ってくるのは5月くらいですかねぇ〜せっかくの大型連休に間に合えばいいんだけど...(遠い目)。