ミーハーな初心者という属性はどんなカテゴリーであれ、裾野を広げるという意味では必要な属性であると思っている。
そんなボクは正真正銘ミーハーな初心者であることを公言しているわけでございますが、最近興味を持ち始めた二眼レフカメラの類でも、ボクはミーハーな初心者として期待通りの行動を示し、以下のエントリーに至ったわけでございます。
ミーハーな初心者たるモノ、なにわともあれその分野の王道であったり、一番メジャーであるところに目を付けるわけで、数年前にカメラに興味を持ったときも『いつかはLeica』を心の糧に、いろいろと紆余曲折を経ながらLeicaのカメラを手にしたモノです...(遠い目)。
でも、今さらながら思い返すと『いつかはLeica』などと思っているのであれば、段階を踏むことなく、最初からLeicaに手を出すのが結果的に一番投資額は安くて済むと思うのです。
そんな『いつかはLeica』も世間一般ではM型の祖にして完成形であるLeica M3を手にしてハァ〜ハァ〜するのですが、どうも型にはまりすぎるというか、いつでも姿を魅せる50mmのブライトフレームに背筋を伸ばさせられるというか.......。
よく、M3は正妻のようなモンという表現をされたりしますが、そんな息苦しさを感じ始めるとより実用的な機種に目移りしていくのも初心者としての成長の証でございましょう(笑)
そんなM3を他所に、小悪魔的な自由さを持ち合わせたLeica M2がいまやボクのスタンダードとなり、当初のミーハー魂が消えかけたところに現れたのが二眼レフカメラの雄、Rolleiflex 2.8Fだったのですっ!?
二眼レフカメラに関しても当然世間一般で評価の高いRolleiflex 2.8Fを最初に手にしたのはミーハーな初心者として解りやすい行動であると思いますが、一通り弄り倒してフィルム10本ほど取り終える頃には、またもっと軽くて実用的なモノもあったよね?と...(^^;)ハハハ。
今様のAF一眼やミラーレスを重視している貴兄にはただただ面倒くさい昔の機械式カメラですが、機械式カメラをメインに使っていると、そんじょそこらの面倒くさいお作法も気にならなくなるもんで、そうなるとRolleiflex 2.8Fに付いているような露出計がついた大きなノブとかいらないよね!とかいろいろと気になってくるのです。
すいません、病気です。発病です...(^^;)ハハハ。
そんなこんなで舌の根も乾かないうちに気がつくとこんなモンが我が手の中に(笑)
世間ではRolleiflexの廉価版という言い方をされることが多いRolleicord。
その4番目のモデルであるRolleicord Ⅳなのです。
1953年に発売され、その後54年にV型が発売されたため、製造期間はほぼ1年だったとか。
にも関わらず、廉価版と言われることもあり、現在中古ではRolleiflex 2.8Fと比べて1/4程度で流通しております...(^^;)ハハハ。
がっ!?レンズはシュナイダークセナーレンズだったり、この面構えはRolleiならではな優美さと精悍さを併せ持ってます。
Rolleiflex 2.8Fで充分じゃん!というコトも無きにしも非ずですが、最初の家は左でピント合わせをして、右でクランク回してってお作法にハァ〜ハァ〜していたモノの、そのうちなんか左と右がこんがらがってくるんですよね...(^^;)ハハハ。
どうせなら左手はしっかりとボディを支えて、右手だけで操作する方がボク的にはシンプルでいいのにっ!と思い始めた頃にそういえばRolleicordもV型までは操作系は右手側に集中してたよな!と。
それがRolleicordを探し回るキッカケとなったのでした。
すいません、病気です。
Rolleicord Ⅳはこのように右手側にフィルム巻き上げノブ(クランクではありません)とピントリングが集中しているのです。
正面から見ても、左右に大きな出っ張りがないんでスッキリとした佇まい(笑)
廉価版といえども、背面カバーのロックはRolleiflex同様に二重ロック式になってます。
上から見たら見分けがつかんっ!?
Rolleiflexではレンズの上に絞りとSSの窓が見えましたが、そういう気の利いたモノは付いてません...(^^;)ハハハ。
ウェストレベルファインダーもRolleiflex 2.8fと比べると少々暗い。
pen ftのファインダーを覗いているみたいな感じ。
ルーペで覗くとより鮮明に。
でも、なにせ66年前のお爺ちゃんカメラなんでこれは個体差が出ているのかもというのはありますけどね。
もっとちゃんと整備されたお高い個体だったらもっと明るく鮮明に見えるのかも。
底面の二重ロックもRolleiflex 2.8Fと同様に底面のロックを外して、
レバーを引き上げて背面カバーが開くという機構。
こういう最低現必要なモノはコストダウンで外すこと無く廉価版でもしっかりと品質を保っております。
カバーを開けると暗室部。
今回Rolleicordを探すにあたってはⅢ、Ⅳのどちらかと決めておりました。
というのもまず絞りバネがⅣ型までは10枚で円形絞りであったのが、V型からは5枚で5角形になってしまったという点。ちなみにRolleiflex 2.8Fも5枚羽根なんで、ぜひとも10枚モノを手にしたかったと(笑)
それと、先ほどの通り操作系は右手側に集中していることと、フィルム室に内面反射防止バッフルが装備されるようになったからというところ。
Rolleicord Ⅳはオートマットではなくセミオートマット機構なんで、120フィルムを通すロールバーは1本です。
この本体側の赤い丸マークがフィルムのスタート合わせに重要なポイント。
ピント無限遠の状態、レンズが一番収納されている状態はこんな感じ。
近接時のレンズの状態。最短撮影距離は90cm。
やはりRolleiflex 2.8Fに比べて随分シンプルだ。
Rolleiflex 2.8Fでは上下のレンズの間の左右に絞りとSSのダイヤルが設置されていたけど、Rolleicord Ⅳでは下の撮影用レンズの回りを廻るように動くレバーで調整する。
これは左手側の絞りレバー。
絞りはf3.5〜22まで。
右手側はシャッタスピードレバーになっている。
SSはB、1〜1/500まで。
上下レンズの間にあるレバーは多重露光防止レバー。
赤になっていると多重露光可能な状態に。フィルムが巻き上がらない状態になるってコトですね。
Rolleiflex 2.8Fの機構と全然違うんで少々戸惑ったのがシャッターチャージの機構。
Rolleicord Ⅳではこのレンズ下のレバーでチャージする。
中央部にあるレバーをこのように左側(右手側)まで引き上げて、チャージ完了。
最初感触が解りづらいのが、チャージした後に今度は反対側の右側(左手側)にレバーを回すとシャッターが切れる。
この切れる幅があ゛れっ!?これでいいの?という頼りなさなんで、最初のウチはフィルムを入れる前に多重露光モードにして、空シャッターを切りまくって感覚を掴んだ方がイイかもしれない。