世の中がコロナ禍に苛まれるようになって、早丸二年。
いつも通りの日常がいつも通りに繰り返されていくものだと感じていた世界が一瞬で変わった2年前。
以降、緊急事態宣言が発動する度にその期間はモノクロ縛りで写真を撮り続けていたわけですが、昨年9月下旬の緊急事態宣言解除とともにモノクロ縛りも開放して、以降は総天然色モードに戻っていたわけですが......。
しばらくはやっぱり色が付いていることの安心感の様なモノがあったんですが、昨年繰り返された緊急事態宣言でほぼほぼモノクロな日々を過ごしていたんで、目がモノクロに慣れてしまったこともあり、いつしか黒と白の階調を求めている自分に気がついたのです。
と、そんな大層な心持ちなワケでもないんですが(笑)
たまには気分転換にモノクロで撮影しよう!と心に決めた2月末から3月頭の平日一週間。
うちの小春さんの朝の散歩とともに、ポケットにRicoh GRⅢxを忍ばせて、イメージコントロールはハイコントラストモノクロ縛りで、気分はもう『Daido』なのですっ!!(笑)
毎週週明け月曜日の朝ん歩は村の鎮守の御嶽神社詣でなワケで、まずは手水社をパシャリ。
ボクは写真を撮るに当たっては、自然にカメラをホールドできる横位置がほとんどなんですが、コンパクトカメラな筐体のRicoh GRⅢxということもあり、普段あまり撮らない縦構図が増えた気がします。
こういうガリガリ感高めのところは、ハイコントラストがより非現実的な抽象化を促しているなぁ〜と。
今回はハイコントラストモノクロの粒状感をカスタムでMAXに上げてます。
なんかモノクロフィルムの自家現像を雑に仕上げたときのような感じ(笑)
カラーで撮ればただの蔦が走り回る壁なんですが、ハイコントラストモノクロの色のない世界に変えるだけで、なにやら鉄男の世界感!?
より抽象度が増すからですかね。
毎週のように定点観測している廃アパートも、カラーだと横から刺さる朝陽でハイライトが飛んだり、朝陽に引っ張られて露出が目茶苦茶気味ですが、ハイコントラストモノクロだと白飛びも黒つぶれも関係なくより廃墟感が増し増します(笑)
鉄系のテカリはより強調されて表現できるのでいいですね。
光と影が交差する場面では明暗が強調されるので、目で見る世界とは異なる世界が広がります。
線路脇の管もなにか生命力を帯びたような生々しさを醸し出します(笑)
やっぱり鉄系はいぃ〜按配に写るなぁ〜。
不思議なモノで、カラーだったら特に撮る気も起きないような場所も、目で見る世界と異なるからか、妙に興味を惹かれてシャッターを押してしまいます...(^^;)ハハハ。
こちらも毎週定点観測の階段路地ですが、大体中央上の部分は朝陽で白飛びなんですが、ハイコントラストモノクロだと、こんなもんだよねとなんか自分の中の評価が甘くなってる気がします(笑)
カラーだとなんてことない悪戯書きもモノクロだとストリートペイント感が増すような?
光が差し込んでいない日陰の場所ではそれなりに階調が維持されてもおり。
日陰で普通のモノクロっぽく使うのもありかも?
こちらも定点観測な動かないVOLVO。
車体の色味が実際の色よりも締まって見えて精悍です!
動かないけど(笑)
横から朝陽が当たる氷川神社の、これなんていうんでしょうね?神社の周りを寄進された方の名前を彫ってる壁のようなヤツ。
池袋本町の路地を歩いているとお店の入口脇にオブジェが置かれていたんでパ写リ。
コントラスト高めでコッテリ感が出ているからか、なんか写実的な絵画のような仕上がりに。
まったく陽の光が入らなそうな北池袋駅前の木造物件。
でもそれなりに階調は残ってるよね。
やっぱり日陰でこの設定縛りもありかも!
ということで、久々のモノクロ縛りで撮ってみたんですが、シャッターをしてGRⅢxのディスプレイに映し出されたときは、『お゛ぉ〜Daido!!』と気分がアガるんですが、後で冷静に見返していると『で?』で終わっちゃうんですよね...(^^;)ハハハ。
所詮はカメラの設定で撮らされてるだけなんで。
でも、たまの気分転換には普段の自分の写真とは違う画を提供してくれるんで、これはこれでありかも。