今から三年前の2019年7月にスタートした思いつき企画の偽『東京いい道、しぶい道』。
学生時代に読み漁った泉麻人氏の『東京いい道、しぶい道』に掲載された街道をとりあえず撮り歩いてみようかな?というだけの思いつきでした...(^^;)ハハハ。
ちょうど時代は30年続いた平成から令和に切り替わり、その時代の変わり目で突然昭和の残滓に思いを馳せるようなことを経験したこともあり、昔ながらの街並みや街道に興味を持ったのがキッカケでした。
とりあえずご近所から始めたこの散歩も途中コロナ禍で間が空いたこともありましたが、なんだかんだと3年かけて全街道を踏破!
歩ききったところで、各エリアごとに今一度振り返りと終わりにエリアNo.1のおすすめの街道発表でございます!
お城の東西南北の〆は目黒区、渋谷区、中野区、杉並区、練馬区、世田谷区と西に広く広がる城西エリアです!!
目次
26.幻のオリンピックの面影・・・野沢通り
城西エリアというと世田谷、渋谷、杉並、中野辺りは学生時代に縁がありましたが、目黒って実はほとんど縁が無いんですよね...(^^;)ハハハ。
そんな目黒区のしかも前回のゴール地点でもあった葦毛塚がスタート地点。スタート地点まで到達するのに一苦労でした...(^^;)ハハハ。
この野沢通りは幻に終わった昭和15年の東京オリンピックの時に整備されて、駒沢グラウンドに繋がるはずだった街道。
ちょうどこの道を歩いていたのも2020年の秋で、コロナ禍で2021年に延期になったとはいえ、オリンピック繫がりで感慨深い行程でございました。
桜の名所、目黒川を渡り西郷山の西郷橋の麓ではストリートペイントを超えるアート作品を眺めつつ、旧山手通りに突きあたったところでゴール。
途中神社仏閣も拝みながらではありましたが、黙々と街道を歩くといった感じの回でした。
27.渋谷区の鳥頭地帯・・・幡ヶ谷 六号通り・不動通り
夜明け前に家を出て、まずは幡ヶ谷駅へ。
都内私鉄の駅前商店街らしい六号通商店街を抜けると、ちゃんとみないと違いがわからない六号坂通り商店街(笑)
本で確認してたから違いがわかるモノの、読んでなかったらそのまま通り過ぎていたかも。
ちょっと大きな商店街の入り口には大きなアーチが掛けられているイメージを勝手に持っていたんですが、実際はアーチがある方が珍しいんですよね。
不動通りでは入り口に大きく『FUDO DORI』と書かれたアーチを拝見出来ます(笑)
28.南中野のクネクネ旧道・・・川島通り・玉石垣の道
この辺は渋谷区と中野区が隣接しているエリアなので、前回から引き続いてブラりな回でした。
前回の不動通り・六号坂通りを逆走してスタート地点へ。
駅前からブラり開始ではないので、中途半端なところからY路地の川島通りがスタート。街中の商店街に突如現れる○○市場と名付いた建物収用型のマーケットが好きなんですよね。
こちらでも松島市場に出会いました。
これを越えると一気に商店街の雰囲気が薄まりしぶい道へ(笑)
神田川に架かる中野橋を渡り玉石垣の道へ。
正直、この城西エリアにはいってからはちと中だるみな感じで、あまりワクワクを感じない道が続いております...(^^;)ハハハ。
29.阿佐ヶ谷からバスに乗って・・・旧早稲田通り(前編)
コロナ禍の中、緊急事態宣言が明けたタイミングでなんとか更新を続けてきた本シリーズも、ついにほぼ一年間の更新ストップ!?
一年ぶりに再開を果たしたのがこの回でした。
ちょうどこの頃からNHKで阿佐ヶ谷姉妹のドラマとかやり出して、阿佐ヶ谷姉妹のプチブレイクが始まった頃合いで、なんとも良いタイミングで阿佐ヶ谷スタートでございます(笑)
駅からスタート地点までバスで向かうコースは大抵しぶい道なんですが、この旧早稲田通りもまさにしぶい道(笑)
ケヤキ並木を通り過ぎて長閑な石神井川の水面に思いを馳せ、禅定院のいぼ地蔵を拝むと、その先はひたすら広大な石神井公園。
都内で自然に囲まれ、朝の綺麗な空気を存分に吸い込んで、なんか健康的な気分に浸れた回でした(笑)
30.豊島氏の山と練馬アメダス・・・旧早稲田通り(後編)
この回も前回に引き続きのブラり旅。
前回はは石神井公園東側の石神井池側周辺でしたが、この回は西側の三宝寺池周辺でございます。
スタート地点がJA東京あおばというだけで、もう長閑な気配しかしてきません(笑)
太田道灌に滅ぼされた豊島氏の支配地域は豊島区ではなく、練馬区なんですよね。
なので豊島山は練馬区にあるのです。
道場寺ではねりまの銘木を拝見したり、隣接する三宝寺では高野山チックな立派な根本大塔を見上げたり、山道のような石神井公園の三宝寺池を周囲を散策したり、最後の〆はアメダス練馬観測所のアンテナ!
と、ほんと長閑な小学校の遠足のような行程でございました(笑)
31.ウルトラの道を往く(1)・・・旧東宝ビルト通り・祖師谷通り
しぶい道が続き、ワクワクがないなぁ〜と思っていたら今度は都内なのにひたすら長閑な道筋になんか健康的な感覚に陥ったりな城西エリアですが、ついにワクワクに巡り会えた回でございますっ!!
成城学園前からバスで降り立ったのは東宝前のバス停。
名も無き昔々の世田谷の風景を残す小径を歩いていくと東宝ビルト跡地ことコモレビ大蔵。
ここに東宝のスタジオがあり、ここに科学特捜隊本部のセットが設置されていたのだそうです。
世代的にはウルトラQもウルトラマンもウルトラセブンもリアルタイムではなく、再放送組なんですけどね。
この大蔵大地の端まで行ったところで、引き返して祖師谷通りに入ると現在の東宝スタジオ。
壁面には大きくゴジラが描かれておりました。
この祖師谷通りの坂を登ったところには円谷プロもあったということで、まさにこの祖師谷一帯は日本特撮黎明期を支えてくれた土地なのです!
さらには現在に至ってもウルトラマン商店街のゲートにはウルトラマンが飛んでいたり、祖師ヶ谷大蔵駅前にはウルトラマンが凜々しく屹立していらっしゃるという、少年時代の気持ちに戻らせてくれた回でございました。
32.ウルトラの道を往く(2)・・・祖師谷通り・千歳通り
この回も前回に引き続きブラり継続な祖師谷編。
改めて、祖師ヶ谷大蔵駅北口に屹立していらっしゃる初代ウルトラマンをマジマジと拝見いたしまして、祖師谷通りへ。
北口の商店街にはかの日本一有名な自転車屋さん『木梨サイクル』。ホントにあるんですね(笑)
その先にはウルトラマン商店街への北の出入口を空飛ぶウルトラマンが睨みを効かせておりました(笑)
祖師谷通りはそのまま名前を変えて千歳通りとなり、おハイソな大規模住宅東京テラスを越えると、また特撮のセットのような東京ガスの薄緑色のガスタンクがゴロゴロと。
なんかこの光景実家の方で幼少時の記憶を思い起こします。
芦花公園を通り過ぎ、ゴールはウテナ前バス停。
長閑な現在の世田谷の雰囲気を感じる祖師谷通り・千歳通りでした。
33.世田谷線ゆるカフェ参道・・・松陰神社通り
世田谷最後は、学生時代の家庭教師先に近い世田谷線松陰神社前。
スタート地点に向かうために四半世紀以上ぶりに三軒茶屋から世田谷線に乗ったんですが、あまりにホームが綺麗になっていてビックリ!?(笑)
コースとしては多分一番短いのではなかろうか?というこの回の松陰神社通りですが、松陰神社前駅の南側の商店街はホント今風というか、ゆるゆるとカフェ巡りな若者が好きそうな通りと化しておりました。
残念ながら期待していた共悦マーケットは閉鎖・解体でなくなっておりました...(T^T)涙。
駅の北側は南側と打って変わって、どちらかというと昔ながらの松陰神社の門前町といった雰囲気。
せっかくなので松陰神社に参拝をして、せっかくなので下高井戸から明大前まで足を伸ばしたのでございました。
34.西部のお屋敷町歩き・・・荻窪 荻外荘通り
ついにお城の東西南北踏破!なこの回は遠いようで近くもある荻窪がスタートです!
荻外荘と、歴史にその名を残す邸宅の名前を冠したこの通り。
まっすぐ進むとまさに近衛文麿の荻外荘に誘われます。
先ず目に入ってくるのが、重厚な佇まいの西郊ロッヂング。隣の和風な建物は現在も旅館として営業をされており、通り沿いの洋館の部分は賃貸アパートとして現役なのだとか。
なんかドラマのロケとかで使われそう。
その後はやはりこの辺りは邸宅が続きます。ボクが生活している池袋西口のような猥雑さ等一切無い、閑静な雰囲気。
それとともにその先の武蔵野台地の自然を感じるような広い朝焼けの空が印象的でした。
そんなこんなな目黒区、渋谷区、中野区、杉並区、練馬区、世田谷区といった東京の西側を辿ったちょっとのんびりなしぶい道の多かった城西エリアでしたが、この9本の街道の中でおすすめの1本というとっ!?
やはり少年の頃のワクワク感を感じることができた旧東宝ビルト通り・祖師谷通り!!
【Ⅳ城西エリア】
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