そんなこんなで池袋ネコ歩きminiでまずは試し撮りをしてみたLomo LC-A Minitar-1。
このレンズ、てっきりゾーンフォーカスのみでLeica M型の距離計には連動しないと思ってたんですが、なんか距離計連動するんですね...(^^;)ハハハ。
ただ、距離が表示されている0.8m、1.5m、3.0m、無限遠のところでそれぞれクリック感があるんで、短い間隔の範囲で2重像を合わせるにはちとスムーズさが欠けますね。
とはいっても、ゾーンフォーカスで合ってるか外してるかドキドキしながら撮るよりも、2重像を合わせられるんで精神衛生上はよろしいかと(笑)
ということで、少々明け方は涼しさが増してきた9月第二週の週末。
池袋から山手線で上野に出て、日比谷線に乗り換えて向かったのは三ノ輪駅。
何故かというと、この辺の日本堤の路地が面白いというコメントをInstagramのコメントで見かけたから...(^^;)ハハハ。
どんなところなのか写真で見たわけでもないんですが、最近新しい所に行ってないこともあって、とりあえずノープランでやってまいりました(笑)
駅周辺はまだ日本堤ではなく三ノ輪二丁目ということで、周辺の路地を彷徨っているとさっそく早朝の猫さん発見ッ!?
路地の真ん中で逃げるわけでもなくジッと構えるキジ白さん(笑)
天気は曇りでM9-PのWBは曇りに設定。
フルサイズだけ合って周辺減光はLeica CLに付けたときより激しいですね。
それと周辺の流れ模様もスゴいです...(^^;)ハハハ。
いわゆる下町エリアなのでこういう下町っぽい光景がそこかしこに見受けられます。
三ノ輪駅前の土手通りを進むと日本堤に入ります。
フィルムカメラのLomo LC-A+の描写と同じように周辺の歪曲もスゴいですね。
『土手通り』と書いている柱が右に曲がっているように移ってますが、実際はちゃんと垂直に屹立してございます(笑)
とにかく、どこにステキな路地があるのかすら皆目見当が付いていない状態だったので、この西側の土手通り、南側の日の出会館商店街、東の旧日光街道、北の明治通りに四方を囲まれた日本堤一丁目・二丁目の中で、Googleマップ上細かい建物が集積しているところを中心にローラー作戦を実施するのですっ!!
まずは西側から明治通り沿いのブロックを東側に向かって歩いていると、またまたブラぱち猫クラブ活動(笑)
路地に佇む茶虎さんです。
こういうシーンだとやはり焦点距離32mmは広すぎてツラいですね。
他には特にめぼしい路地には出会えず、日本堤エリアの北東部『泪橋』がっ!?
え゛っ!?泪橋??
そう、たまたまこの『泪橋』という名前を見るまで、まったくこの土地の由来と『日本堤』が頭の中でリンクしてなかったのです...(^^;)ハハハ。
そうか、泪橋か。
泪橋といったらあしたのジョー。
ということはあの立体化したジョーの像があるはずっ!?
と思い交差点付近を右往左往したのですが、そんなもんは見当たらず...(; ;)ハラリ。
仕方なく先を進むことにして、今度は東側の旧日光街道を南へワンブロック進み、そこからまた西を目指すという、東西端から端に進みながら一段ずつ南の日の出会館商店街を目指すことにしたのです。
泪橋の交差点を渡ると泪橋ホール。
やっぱり中央部は気になりませんが、左右の流れ具合がスゴいレンズです(笑)
『泪橋』という文字を見た時点で認識しましたが、この辺りはいわゆる山谷のドヤ街なんですね。
旧日光街道を一本西の路地に入ると簡易宿泊所が建ち並んだエリアとなります。
この辺りは初めて足を踏み入れたんですが、ドヤと言われる簡易宿泊所が集積しているのかと思っていたところ、そういうワケでも無く商店や一般住宅も混在してるんですね。
まだ早朝だったからか、人気がほとんど無い中、散歩している労働者の方を数人お見かけするくらいでした。
こんな賃貸物件紹介もあったり。
といっても、月4万台ってどうなんだろ?高くないのかな。
でも一泊2千円台だったらむしろ月4万の方が安いのか......。
お店の文字が欠けたタコ。
『チューチュータコカイナ』だったンですかね?
なに屋だったんだろ?
それぞれの簡易宿泊所は勝手に老朽化してみすぼらしい外観なのかと変な偏見がありましたが、朝から前を掃除していたり、どこもそれなりに歴史は刻まれてますが、木賃宿的な感じはありませんでした。
土地柄か紳士用品店が並んでます。
他では見られない並びですよね。
紳士服売れないし...(^^;)ハハハ。
どことなく毛色の違う建物を見かけたんで、近づいて行くと......
『山谷労働者福祉会館』、『日本キリスト教団日本堤伝道所センター』と入口に掲げられてました。
この土地に根付いた各福祉活動の拠点のようですが、ここでは触れませんがこの山谷と言われた地区でもいろいろと闘争が繰り広げられているようです。
普段池袋の西口で暮らしているんで、北口のようにラブホテルが集積しているエリアには慣れてしまってなんも違和感感じてないですが、このように簡易宿泊所が集積しているエリアというのは他では感じられないモノがありますね...(^^;)ハハハ。
ちなみにこちらは一泊2,250円とのことで、やはり一か月ここで寝泊まりすることを考えると、先ほどの月4万台の家賃の方が安上がりになるんですね。
そんなこんなしているうちにドヤ街を通り過ぎ、『水用』と書かれた石桶?
先日の谷中の路地にもありましたが、これがあると一気に昭和感というか戦後感が増し増します。
ドヤ街を彷徨ってすっかり当初の目的を見失いかけましたが、なんかいぃ〜感じの長屋が見えてきました。
過去のお写ン歩経験からするとこの手の長屋が残っているところには、なかなかの路地が残っていたりするモノです。
この長屋と長屋の間に石畳の路地がっ!?
これはビンゴかもっ!?!?期待に胸を躍らせて怯むことなく足を踏み入れます。
好奇心は恐怖を克服するモノです(笑)
道に面した長屋の奧に広がる光景は、なに?ここ??
というほどに周囲の時間の進み方と明らかに異なる時間軸で動いているかのような空間が広がっておりました。
下町の路地と鉢植えに植え込みは付きものですが、植え込みが妙に成長しちゃってるんですよね。
人は住んでいないのか?というとそうでも無いようで左右どちらも生活感はある感じ。
なのに時間の進み方が違っているような錯覚に陥ります。
こんなに集めてどうするんだろ?というほどのビニール傘。
手入れしてないようで、手入れされているようにも見える左右の植え込み。
なんか植木屋さんの庭のようにも見えてきます。
Lomo LC-A Minitar-1の発色のせいもあると思いますが、このトタンの色味がたまりませんっ!!
こちらのお宅には様々なオブジェが陳列されてました。
鷹や天使の像の他にも、なぜか軒先から吊されている剥製とか...(^^;)ハハハ。
この路地が今回最大の発見ポイントだった気がします。
なんかほんの十数メートルの路地の中でタイムスリップにあったかのような経験をして、頭の整理が付かない中で妙な満足感を味わいました...(^^;)ハハハ。
しかし日本堤エリア踏破はまだ半分くらい残っているぞっ!と歩を進めます。
昔は実家付近とかにもありましたが、めっきり新聞の自販機って見かけなくなりましたよね?
路上の中途半端なところにバイクが止めてあったんで気になったんですが、こちらは『福禄寿』というブーツリペアのお店のようですね。
『福禄寿』と看板代わりに路上に置かれた感じも、なんかいぃ〜です(笑)
なんかすでにこの日の出来高に満足してしまったんでこの後路地的にはあまりめぼしいものは見つからなかったんですが、所々気になったモノを写していたようで、こちらは『湯どんぶり栄湯』さんの裏側。
無造作に各種設備が設置されてます(笑)
路地裏のお稲荷さんは池袋でもチョイチョイお見かけしますが、こちらは『元吉出世稲荷大明神』。
この辺りの街には欠かせない、どこからでも姿を現すスカイツリー(笑)
そんなこんなでついに日本堤エリアの南西、日の出会館商店街と土手通りが交差する地点に辿り着きました。
しかも、そこには重々しい木造建築。
『天麩羅 土手の伊勢屋』さんとのことで、隣の『桜鍋 土手あつみや』さんと合わせて登録有形文化財なのだそう。
ちなみにこの写真は伊勢屋産の裏側です。
最後はこの伊勢屋産の裏側の路地を北上して駅に向かおうと歩いていると、赤黒い色をしたステキな木造建築がっ!?
二階の物干し台とか相当撓んでますが、居室の方はダイジョブなんだろか?
そんな裏路地を北上して土手通りに出ると、こんなところにあの『あしたのジョー像』があるではないですかっ!?
ジョーといえば泪橋じゃないのっ??
相当傷んでますが...(^^;)ハハハ。
あのジョーの無茶な髪型をよく立体化したなぁ〜と感心しながら色んな角度でバストアップを撮り続けました(笑)
ノープランで徘徊し始めたわけですが、早々に泪橋を見つけて、この土地柄を認識してからはドヤ街、時間が止まっている路地、最後の最後であしたのジョー像となかなか個人的には撮れ高の多かった日本堤でございました。
そういうところなのかぁ〜と解ったところで、今度は旧日光街道の東側のエリアや、多分日の出会館商店街の先の南に向かえば、おそらく旧吉原エリアですよね。
ちょっと徘徊ルートをちゃんと予習してから臨んでみようかと...(^^;)ハハハ。
帰りはまた日比谷線三ノ輪駅から上野に出て、山手線で池袋へ帰宅でございます。