物心付いた頃から洋食屋育ちで、大人になってもヲッさんになっても洋食好きは変わらず、昭和な洋食屋さんが在るとついつい気になるボクである。
金沢で暮らした二年の間もメジャーどころから、生活圏内に点在する街の洋食屋さんまでお世話になった。
しかし、どこの洋食屋さんもお客さんは40代から50代がほとんどで、若い世代をほとんど見かけなかったのである。
ネット上の名物料理を持つそんな洋食屋さんの口コミを見ても、料理は美味しいけど昭和な洋食屋さんのお店の雰囲気が苦手と書かれるお店も少なくは無い......。
ヲイヲイっ!?今まで、なんの疑念もなく洋食屋さんで過ごしてきたが、洋食屋さんの位置づけっていまやそんなモンなのかい?
と、うちの相方さんに聞いてみたところ、
♀『今の子たちはファミレスで育ってるから、ファミレスなんじゃん?そっちの方がゆっくり出来るし。洋食屋さんてなんかゆっくりできないじゃん??』
とのこと......なるほど然もありなんといえば、然もありなんである。
しかしっ!ボクが求めるのはファミレスの全国津々浦々同じ味の料理ではないのである。
一軒一軒異なる、そのお店ならではの拘りが感じられる洋食にファミレスの料理が優るハズが無いのであるっ!!
そんな昭和の洋食屋さんの火を消さぬよう、ちゃんと身近な洋食屋さんに通わねばなりますまいっ!
と一人先だって都内に戻った時にただいま行脚したキッチンチェックさんに、うちの相方さんを連れ立って訪れた週末のランチなのでございます(笑)
よくよく眺めると、キッチンチェックさんに限らず、このお店が入っている池袋西口、ロサ会館そのものが今や昭和の遺産。
ゲーセンもあり、映画館もあり、昔はボーリング場・いまはフットサル。
遊んだ後は洋食屋さんで腹ごなしと、昭和のアミューズメントパークそのもの(笑)
それが未だに繁華街のど真ん中に聳え立っていられるというのも、池袋という街の不思議な懐の深さなのでございます。
この日はカウンター端のグリルの前に座れたんで、料理がくるまで目の前の調理模様を眺めつつ。
次から次へと名物のポークソテーが焼き上がっておりました。
うちの相方さんが頼んだのが、目の前で焼かれまくっていたキッチンチェック名物のポークソテー。
老舗の洋食屋さんならではのポークソテーで、ソテーといっても薄切り肉ではございません。
トンテキと同様に分厚い豚肉のステーキ!
そこに、洋食屋さんならではのデミグラスソース。キッチンチェックさんのこのポークソテーソースの特徴として、レーズンが入ってます。
レーズン嫌いなボクとしてはう゛えっ!?かとおもいきや、このレーズンのちょっとした甘みがアクセントになり、他にはない味わいとなるのです。
ボクはポークカツレツ。
裏メニューのカツカレーで食べたことのあるカツも、このポークカツレツとしては初めてぢゃないかな?
目の前のフライパン捌きを見てたんで、今回ちゃんと仕上がりを理解しました。
カツといってもこれはほとんどフライパンで焼き上げる焼きカツ系のポークカツレツ。
ウィンナーシュニッツェルのポーク版ですなぁ〜。
油で揚げているワケぢゃないんで、さっぱりと召し上がれます。
こちらもソースはデミグラスソース。
でも、デミグラスソースを温めているときに最後にたっぷりとバターを溶かし込んでおりました。
その味付け通り、デミグラスソースといっても、バターのコクと香りが漂う、これまた他店にはない味わいなのでございますっ!!
こんな昔ながらではありますが、昭和な洋食屋さんの歴史とプライドが詰まった洋食がいただけるキッチンチェックさん。
おじさんおばさんたちばかりにこの味を味合わせるワケにはいかないと思います(笑)