撮りに行くカメラと好きなカメラというのは得てして異なるモノで...(^^;)ハハハ。
ボクの性癖に合うカメラというと、シンプルに四角くて凹凸の少ないモノとなる。
だったら、レンズ収納式のコンパクトカメラでいぃ〜じゃないかっ!?ということになり、まさにRicoh GRシリーズなんかはその範疇に入るのだが......『不便益』、以前も何度か触れたことが在るが、この不便益なカメラという観点も必要不可欠なところが一筋縄では済まない性癖なのだ(笑)
手持ちのカメラとレンズの中で、この性癖を満たす組み合わせがLeica M9-PにLeitz Elmar 35mm f3.5の組み合わせ。
まだパンケーキレンズなんていう言葉もなかった頃に発売されたLeitzの中でもとても薄くて小さいレンズにより、ただでさえ四角いカメラのLeica M型にできるだけ凹凸なくレンズが収まる。
ボクの嗜好に一番合った組み合わせなのである。
だが、これまでのエントリーの中でこの組み合わせで撮った写真を載せたことは数少ない。
というのもこのレンズ、普通に数m先を撮る分には問題ないのだが、最短撮影距離の1m付近となると距離計の精度が不安定になるのである......。
昨年くらいからは50mmのレンズが好みということもあり、35mmを付けていてもこれまで以上に寄って撮る機会が増えたことから、1m付近でピントが合わないクセを持つこのレンズはなおさら出番がなくなってしまったのだ。
そんなことからしばらく遠ざかっていたLeitz Elmar 35mm f3.5だったが、ここのところ毎週一つのレンズで決まったコースを一週間撮り比べて楽しんでいたことから、久々にこのレンズをLeica M9-Pに付けて歩いてみることにしたのだ。
御覧の通り、みたけ通りの反対側から数mの距離を取って御嶽神社の鳥居を撮ったモノだが、特にピントが合わないということも無い。無限遠でも問題ないのだ。
こちらは境内の子育稲荷神社の狛狐を撮ったモノだが、これは最短撮影距離の1m付近で距離計では2重像が合致しているのだが、その写真は御覧の通りピントが合っていない......。
こちらも毎週撮っている壁に生えた顔だが、上の狛狐と同様に顔の左目にフォーカスを合わせたはずが、合っていない。
やはり寝かしたからといって、自然に完治するモノではないようだ...(^^;)ハハハ。
M9-Pの当てにならない解像度の粗い背面ディスプレイで確認してもわかるくらいにピントがズレている......。
でも、ちょっと離れるとこんな細かい蔦でも狙ったところにピントは合うのだ。
前日は薄曇りだったが、翌日は朝陽が横から差し込むところで、東武東上線の線路脇の管を撮った一枚だが、Elmarらしい線のしっかりした絵となる。
こういうの撮るとこのレンズもっと使いたいんだよなぁ〜という気が沸き上がるのだが......。
線路脇の花壇も一番手前の鉢の花にピントを合わせたはずがやはり最短撮影距離付近ではピントが合わない...(T^T)涙。
ちなみに1.5mくらい先にいる餌待ちの茶白を捉えると、問題なく合焦する。
やはり、最短撮影距離は1.5mだと思って使うしか無いのか?
諦めきれず、1mでカルピスのペイントを狙ったがやはりダメだ…(T0T)号泣。
他のレンズで同じようなケースを経験したことないんで、M9-P本体側の距離計のコロには問題ないと思われる。
レンズ側の距離計連動部分に難有なんだろか?
そもそも購入時のランクは美品だったわけでもないんで、なにがしかの問題があっても不思議ではない。
でも、やはりこのコンパクトさを超えられるレンズは他にはないんで、なんとか気分良く使えないモノか?と気になりだしたらGoogle先生に聞きまくっていると、なにやら気になる記事が引っかかり。
どうやら、この手の無限遠ストッパー付のレンズの場合、35/135mm用のLMリングであれば何でもかんでも合うというワケではなく、安いモノだと距離計が合わないという事象が普通に発生するようなのだ。
これを解消するには精度の高い国産のLMリングを使用すればいいとのこと。
いわれてみるといつも35mmのL39レンズを使用するときは、なんかのオールドレンズを購入した際におまけでついてきたこのLMリングを使用してきたのだ。
舐め回すように見てもどこにもメーカーロゴとか書いていないどこ製なのかもわからない...(^^;)ハハハ。
であればと、さっそくAmazonでRAYQUALの35/135mmのLMリングをポチってみた。
ホンとはシルバーが良かったんだけど、なぜかブラックしかなく、とにかく検証を急ぎたかったんでブラックを装着!
これまで使用してきたLMリングと比べて、下部の切り込みが短い感じ。
えぇ〜のか?これでえぇ〜〜のんかっ!?
そして、Leitz Elmar 35mm f3.5を装着。
以前からあまり無限遠ストッパーの止まり具合に不具合は感じていなかった気がするんだけど、あれは気のせいだったんだろうか?
ということで、国産LMリングにはめ直してこれで検証を続けることにした。
この日は薄曇りで池袋西口の街中をブラり。
さっそくロサ会館脇の最近お気に入りの定番撮影スポット、男性募集のチラシを最短撮影距離の1mで!
不思議と1m付近で2重像を合わせるときの微妙な迷いもなく、しっかりと決められた。
撮れた写真も御覧の通り、なんの問題も無くピント面が合焦しているのだ。
最初の一枚で気分が良くなり、後はシャッターを押す指が軽い軽い!(笑)
なんとも不思議な落とし物。これ落とした人ダイジョブなのか?
美容院のガラス越しの項垂れたくまも綺麗!綺麗!
いぃ〜色合い。
続いて動かないVOLVOも右のライトにしっかり合焦。
なんかこの色味がスゴいな。赤エルマーとも沈ズミとも違って奥深い色味になっている。
そして、平日朝ン歩最終日の金曜日。
この日は北へ!池袋氷川神社。
なんか灯籠もしっかりピントが合って、いつもよりくっきりと写っているかのような。
あくまで、気分です(笑)
北池袋駅前の木造家屋。
ここは路地裏なんで直接日差しは入らないところだけど、反射光が密かに入る場所。
この反射光が作用しているのかとてもシズル感のある写真が撮れるところなんだけど、この古いレンズでもここまで表現出来るのか!?と感心感心。
池袋本町公園に行くと、ソメイヨシノはけっこう散ってしまったのにまだより桃色の桜が咲いていた。
これは最短撮影距離というワケではないけど、なんだろこの光の条件が揃ったときにだけ現れるM9-PのCCDセンサーの旨み!?
この色合いにまた合いたくて、M9-Pから離れられないんだよなぁ〜。
逆に、いつでもこういう写真が撮れるわけじゃないのがM9-Pのクセでございます(笑)
最後の一枚は、朝ン歩から帰って階段を上がっていると、隣のマンションの一階の天井で朝陽を浴びる裏庭の守り猫、たまこさん(笑)
こういう陰影も捨てがたいなぁ〜。
ということで、Leitz Elmar 35mm f3.5で1m付近でピントが合わない貴兄は国産のちゃんとしたLMリングに変えてみると、幸せになれると思います(笑)