『地図が読めない男』であるにも関わらず街歩きが好きなボクは、九ヶ月前にこんなエントリーをアップした。
金沢城、兼六園といった加賀百万石の中心地から今でいう駅西の方向へ流れる鞍月用水を巡るぶらり旅。
そして、『地図が読めない男』であるにも関わらず街歩きが好きなボクは、七ヶ月前にこんなエントリーをアップした。
鞍月用水と同じく、城下町金沢の中心部から、武家屋敷沿いを流れ、やがて鞍月用水に合流していく大野庄用水を巡るぶらり旅。
金沢市内は以前のエントリーでもご紹介したとおり、縦横無尽に未だに水路が張り巡らされているのである。
そのメインどころというべきモノがこれまでにご紹介してきた鞍月用水と大野庄用水そして最後の大物が今回ご紹介する辰巳用水なのである。
加賀藩第三代当主前田利常の命により作られたというこの辰巳用水。当時、江戸の幕府と一種の緊張状態にあった加賀藩としては、藩の防衛も兼ねての水路の建設だったとかなかったとか。
江戸時代の土木技術を知るコトが出来るということで国の史跡にも指定されている由緒正しき用水・水路なのだ。
鞍月用水、大野庄用水が中心部から市街西部に流れていくのとは逆に、この大野庄用水は犀川上流から取水して兼六園の曲水として流れ込んでいる。
もぉ〜そろそろ冬も本格化するし、街ぶらりは無理かなぁ〜と思っていたら、たまたま気の迷いかお天道様が顔を現した冬のある日に、これが最後のチャンス!と迷わず街に出かけたのである(笑)
今回ボクは辰巳用水の流れとは逆方向に、用水が流れ込む兼六園をスタートして逆走して上流に向かってテクテクと歩き出した。
そのルートは上のGoogleマップを参照ください。
浅野川、犀川にはさまれた真ん中辺りを兼六園から南東に向かって歩いて行く感じとなった。
もぉ〜冬だというのに秋のような紅葉を魅せている金沢市内(笑)
スタートは兼六園上といわれている交差点。
国道10号線に沿って辰巳用水が兼六園に流れ込んできます。
なんの面白味もありませんが、振り返ると兼六園(笑)
雲龍時の土塀に沿って辰巳用水が流れます。
まだこの辺は風情がある感じ。
途中、『史跡 辰巳用水』を示す碑が。
金沢市内は旧町名を現すこういったモンがそこかしこに立ってます。
これを全部写真に収めるというのもオモロイコレクションになるかも?
雲龍時の先には奥村家宗家屋敷跡の説明板が!?
奥村ってあの花の慶次の名キャラ、末森城攻防戦の奥村助右衛門!?
残念なことに今は土塀の向こう側は学校になってます...(^^;)ハハハ。
まだまだひたすらまっすぐ10号線を進みます。
ここらで一発目の辰巳用水の説明書きです。
まだこの次点で金沢市内って実は高台の上に載っかっているような不思議な地形をしていることに気付いていないボクでした。
にも関わらず犀川からどうやって高低差を使って取水してんだろ???
結構、水量も流れも速い鞍月用水や大野庄用水と違い、水量も少なく、流れも穏やかな辰巳用水。
前の人かもずっと天気悪くて雨降っていたんで、水量が足りないとかないはずなんですけどねぇ。
ちなみにこの辺りから用水は道路の下に潜って見えなくなってしまいます。
なぁ〜んも考えず、音楽聴きながらひたすらまっすぐ歩いていると、金沢大学の病院が。
やたらとデカい建てモンで、駅ビルみたいな威容でございます...(^^;)ハハハ。
先ほどの道の下に潜ってから1kmほどで、一瞬顔を出す辰巳用水。
この辺りは住宅地でもアリ、生活排水とかも流してるんでしょね。
そして、用水はまた600mほど道の下に潜ります。
そしてふたたびマルエーの辺りで一瞬顔を出す辰巳用水。
この辺は流れが若干早めでしたなぁ〜。
実は兼六園前の土塀のエリアを通り過ぎてからはまともに顔を出す『辰巳用水遊歩道入口』までのほぼ2.5kmくらいは特に見るべき用水の姿も無く、辰巳用水巡りとしてはつまらないです。
そもそも用水が道路の下を流れているんで...(^^;)ハハハ。
ふと西に目を向けると日も暮れ始めているし......どぉ〜しよ?この先??と思いながらも、
小径の家々の間をフト見ると、なんとっ!?
やっぱり、兼六園に向かって山を登ってから、兼六園上をまっすぐ歩いてきて、普通の平坦な街並みを歩いてきたつもりなんですが、ボクは高台の大地の上を歩いていたことになるんです。
写真を見ての通り、この大地の西側はかなりの高低差で平地が開けてますっ!?
金沢の地形ワケワカです。
こんな発見もありぃ〜のでテンション上げながらひたすら辰巳用水遊歩道を目指すのです。
そんなこんなで、兼六園からひたすらまっすぐ2.6kmくらいを歩いて、よぉ〜やく辰巳用水遊歩道なのですっ!
ってか、遊歩道ってこれかいっ!?ここまで歩かせておいてこれかいっ!!と実は心の中で毒づきながら歩いてましたが、これが勘違いっ!?(笑)
まだまだここは遊歩道に向かっての入口なのでございます(笑)
この辺は民家なんですが、こうやって水路に出られるところが設けられているのっていいなぁ〜と思うのです。
水も澄み切って綺麗。生活用水は流してないんですかね?この辺りは。
そして、よぉ〜やく辰巳用水遊歩道に到着です!
ここからがちゃんとした遊歩道(笑)
この辰巳用水遊歩道は大地の上の街並みの横、大地の斜面に国道10号線に沿って作られています。
これまでの普通の街並みの景観とは一転っ!?
木々が生い茂る別世界が広がります。
まだ秋らしい紅葉も。色鮮やか。
ちなみに顔を西に向けると、ほんと夕暮れ時になっとりまして、早く踏破しないとマジで日が暮れてしまう...(^^;)ハハハ。
なので、森林浴がてらゆっくりと風情を楽しむ余裕も実は無く...(^^;)ハハハ。
ひたすら鼻息荒く、テクテク進むのです。
かれこれ2時間近く、兼六園からひたすらまっすぐ歩いているわたくし......。
途中途中には遊歩道から現世界に抜けられる出入り口が設けられています。
でも、まだまだ先を進められるだけ進むのですっ!(笑)
途中、金沢では珍しい竹林が生い茂る区域もアリ。
この辺りが土清水の三叉路あたり?
よぉ〜やく遊歩道の1/3くらいの地点です。
道中には辰巳用水周辺の植物やら動物の説明もあったりします。
あぁ〜思いがけずに森林浴だなぁ〜贅沢だなぁ〜〜となぁ〜ンも考えずに歩いていると、
この土清水塩硝蔵跡の説明板の辺りで森が途切れて、西側の視界が一気に開けるのです。
いままで金沢の市街を歩いていたつもりが、
気がつくと果樹園が広がる農村地帯っ!?!?
え゛っ!?!?とジブンの立ち位置を疑う瞬間です。
ここから先は、進行方向の右側、斜面の西側はずっと果樹園が広がります。
そんなところまで歩いてきちゃったの???となんか不安に陥りつつも、まっすぐ歩いてきただけだから、地図が読めない男でも反対にまっすぐ帰れば帰れるかっ!
とヘンな余裕をかます地図が読めない男なのです(笑)
そのうち、右も左も果樹園の中を歩くことになります...(^^;)ハハハ。
すると収穫されていない柿の木が。
これ、みんな渋柿なんですかねぇ?
干し柿つくればいぃ〜のにと心の中で思いながら、そろそろどの辺りで引替そぉ〜か?と考えながらのぶらりぶらりでございます。
なんか、いつのまにか遊歩道も終わった感もあり、ただ農村地帯を歩いているのです...(^^;)ハハハ。
なんか、陽もほんと山に隠れるすんぜんあたりなんで、次に引き替えれそうなところがあったら、帰ろう!とおもっていると...。
なにやら出口らしきところが。
さらにこの先、大桑町方面に行けそぉ〜ですが、これ以上進んだら完全に日も暮れて暗い夜道をただただ歩くことになりそぉ〜なんで、今回はここまで。
土清水2丁目地点で現世界に戻るのです。
ホントは犀川の取水口をみたかったんですけどね...(^^;)ハハハ。
そんなこんなの辰巳用水を巡るぶらり旅。
用水そのものは街中を出たり隠れたりを繰り返して縦横無尽に走る鞍月用水や大野庄用水を探しながら散策する方がオモシロいです。
この辰巳用水はひたすらまっすぐ歩くだけなんだけど、金沢という街の地形の妙に気付かされたのが今回のよい経験です。
また時間があったらさらに上流まで攻めたいですなぁ〜。
ちなみに過去2回の鞍月用水と大野庄用水ぶらり旅のルートはこちらです。