社会人になるまではどちらかというとうどんが好きだったボクである。
なにせ、実家では春夏秋冬季節を問わず、汁物の代わりにうどんが出てくるような家で生まれ育ったのである。
実家を出るや否やそのうどんの呪縛から開放された故なのか、どちらかというとそばを好んで食べるようになったのだが、うどんは好きな麺類の一つであることに間違いない。
世に言う三大うどんである、讃岐うどん・稲庭うどん・水沢うどんはいうに及ばず、『~うどん』とご当地名が入るうどんを目にすれば食べたくなってしまうのである。
そんな『~うどん』というご当地うどんの中でも、よく耳にする割には食べたことがないうどんがある。
『博多うどん』だ。
博多うどんには麺やだしに独自の特徴がある。以下に説明する。
博多うどんの大きな特徴はその麺である。博多うどんではふわふわしたコシの弱い麺を用いる。その理由は前述のものに加え、九州のうどん粉に原因があるともいわれる。九州のうどん粉は醤油に使うものと同様の小麦を使用しているため、他のものと比べてタンパク質が少なく、コシが出づらいのだという[9]。
つゆは透明で、煮干、サバ節、鰹節、アゴ(トビウオ)、昆布などを使ってだしをとり[10]、薄口しょうゆ[11]を入れて仕上げている。特徴的な具にはゴボウ天(ゴボウの天ぷら。太いものやかき揚げ状のものなど、店によっても特徴がある)と丸天(すり身をあげたねりものの一種)、肉(いわゆる「肉うどん」の具。九州の醤油を使った甘辛い味付けとなっている)がある[10]。薬味に柚子胡椒を使う店舗もある[12]。
博多うどんとはWiki先生によると、こういうモノらしい。
まるで、実家で出てくる乾麺の煮込みうどんのような感じ。どちらかというと柔いうどんは苦手なほうだが、せっかく博多に来たんだから口にしないわけにはいきますまい!と博多駅のうどん屋さん『牧のうどん』さんへ。
牧のうどんさんは博多駅というより、バスターミナルの地下とでも言ったほうがいいのだろうか、その辺りにある。
券売機でまずは食券を求めましょ。
聞くところによると丸天とごぼう天がお勧めなのだそうだ。
どうも今回の旅は玄界灘の恵みを味わうほどの時間的余裕がなさげなので、こういううどん屋でも味わえる土地の名産をチョイスするのである。
ちなみに博多うどんのお店全般のサービスなのか、牧のうどんさんのサービスなのかはわかりかねるが、食券を渡すときにうどんの硬さを聞かれる。
『かた、ちゅう、やわ』の三段階あるようだ。
どれがどれほどの硬さなのかわからないんで、とりあえず『ちゅう』でご注文。
どぉ~せならどっちものってて、かしわ飯も付いているセットということで、丸天ごぼう天うどんセットにコロッケ追加。
打ち合わせが長すぎておなか減りすぎていたんで大盛りにしてしまう......これが後々ボクに恐怖と苦痛をもたらすことになるのである......。
ちなみに丸天は練り物。
♂『あぁ~さつま揚げね!』
となんの衒いもなく言い切ると博多っ子は顔をしかめるので注意が必要だっ!
ごぼう天はまさにごぼうの天ぷら。天ぷらというよりもフリッターみたいな衣に包まれている。
なんでなんすかね?博多ってごぼうが名産なんすかね??
テーブルに置かれたお盆を見渡して、まず目に付いたのがこれ。
お茶?と聞くと、うどんのスープが入っているらしい。
博多うどん特有のふにゃふにゃ麺がスープを吸ってしまうんで、その際にこれでスープを足すのだそうだ。
ってか、のんきに写真を撮ってる最中にもたしかにどんどんスープが無くなっているのであるっ!?!?
恐るべし!?博多うどん!?!?
こちらが左に丸天、右にごぼう天がのった丸天ごぼう天うどん。
写真ではそんなに多そうに見えませんが、実際はラーメンの器にうどんがたんまり盛られている感じ...(^^;)ハハハ。
確かに丸天もごぼう天も美味しぅ~ございます。
そして、これはなぜかどっかで喰ったことがあるかしわ飯。かしわ飯うまいすねぇ~~。
うどんの量少なめにしとけばもっと美味しく味わえたのに...。
このコロッケもクリーミーが普通なら美味しいはずなのに、うどんの拷問で四苦八苦。
正直、見る見るうちにスープを吸い込みぶくぶくと成長する博多うどんを口に放り込むので精一杯なのです。
だって、喰っても喰ってもサイドメニュー喰ってるうちに膨らむから減らないんですもん...(T0T)号泣。
やっぱり、うどんはコシのあるうどんのほうが好みだなぁ~ということがわかった博多の夜でございました。