写真は『露出と構図』とはよく言われることである。
露出はISO感度に応じて、レンズの絞りとシャッタースピードから適正露出を設定し、自分が撮りたい構図を決めてシャッターを押す。
デジタルカメラばかり使っていたときは、ほとんどがプログラムモード、せいぜい絞り優先モードをたまに使うくらいだったんで、ISO感度も絞りもシャッタースピードもすべてカメラ任せ。
構図にしてもさほどバシッと決めていなくても、とりあえずこんな感じでくらいに決めて、後はシャッターを数回押せば、その中から良い感じのモノを選択すればいい。
デジタルカメラの利便性をなんの疑問も無く十分に堪能していたわけである。
正直、デジタルカメラのマニュアルモードはただただ面倒くさいと思っていたくらいだったのだ。
それがなんとなく手にした写ルンですでフィルムの写りに興味を持ちだし、RICOH GR1v、OLYMPUS PEN EED、そしてLeica M4と段階的にフルマニュアルに近づいていったところ、マニュアル操作というモノになんの面倒くささもなくなり、むしろ機械を弄っている感からの満足感と、1枚の写真を撮るためにレンズを向けてシャッターボタンを押すだけではない手順を踏むことから生まれるリズム感に身を任せることの気持ちよさを感じるに至っている。
とはいえ、ボクは銀塩カメラ礼賛者なワケでは無い。デジカメにはデジカメの魅力があるし、フィルムカメラにはフィルムカメラの良さがあるンで、その時の目的と気分に応じて使い分けている。
そんなフィルムカメラの魅力に取り憑かれたボクであるが、あまりに短期間にLeica M4に辿り着いてしまったため、まだまだ体内露出計などは持ち合わせていない。
そうなのだ、Leica M4は電気系統の部品は一切無く、完全機械式の故障さえしなければ、電池無しでいつまでも使い続けられる完全機械式のカメラなのである。
ハァ〜ハァ〜が一応沈静化した頃合いになると、当然のことながらあ゛っ!?露出はどう決めれば良いのだっ!?という大問題を認識することになるのである。
最初のウチはiPhoneの露出計アプリで測定しながらとっていたモノの、さすがに場所が変わるたびにiPhone取り出して露出を測るというのは、なかなか萎えるのである。
出来ればLeica M4に外付けしてワンパッケージで露出を測りたい。
そんなこんなで露出計探し。露出計はこれはこれでカメラ並に昔々のクラシックなモノから最新のモノまで様々である。
とにかく第一条件は別に露出計を持つのでは無く、M4に外付け出来るモノということなので、かなり絞られた中から選んだのが、フォクトレンダーのVC METER Ⅱ。
Leica M型をはじめ、カメラのアクセサリシューの部分に取り付けられるタイプの反射光式露出計である。
こちらがフォクトレンダーVC METER Ⅱのパッケージ。
なんかクラシックな色合いの箱なのである。
パッケージの中身は取扱説明書・保証書の他に本体と電池、取り付け用のネジ。
VC METER Ⅱ本体正面から。
手前の黒い枠のところが露出を測定する窓。
上部には露出測定結果のLEDとISO感度兼絞りダイヤル、シャッタースピードダイヤルが付いている。
LEDとかは今風だが、操作部分等はクラシカルな感じ。
上から見たVC METER Ⅱ。
下がカメラのレンズ側、上がカメラの背面側となって装着されることになる。
フィルムのISO感度は2重ダイヤルになっており、絞りダイヤルの下側で設定する。
正面の受光部分。アクセサリシューに取り付ける台が左側にあるンで傾いてますが...(^^;)ハハハ。
後ろにはオレンジ色のスイッチが。
カメラを撮りたい方向に向けてこのスイッチを押と露出の測定が始まり、十数秒経つと自動的にオフになる。
まずは、裏面の電池ボックスの蓋を開けて電池をセット。
今回は電池も一緒に付いていたんでそれをそのまま使用。
電池タイプはLR44、これを2個使用。
電池をセットして、まずはスイッチを押下して電源が入るか確認。
とりあえずLEDが光ったんで通電はしている模様。
このVC METER ⅡをLeica M4のアクセサリシューに取り付けるのです。
このVC METER ⅡはLeica M型専用ではないが、M型に合うようにデザインされているんで、M型に取り付ける場合はそのまま取り付け可能だが、機種が違う場合は、一度取り付けてバランスはどうか確かめてみた方がイイかもしれない。
場合によってはVC METER Ⅱの取り付け金具の位置をずらして、バランスを取る必要がある。
なんかシンプルなデザインのM4の上に箱が一つ載っかった感じ...(^^;)ハハハ。
ちょいとなにこれ?という気もしないでは無いが、もともとM型にはLeica純正の露出メーターをくっつけたり、レンズに合わせて外付けファインダーをくっつけたりする文化はあるンで、これはこれでよしとするのだ(笑)
これで、いちいちiPhoneを取り出して露出を測る必要が無くなる。
このパッケージワンセットで撮影が完結するのである。
ちなみに露出の見方はこんな感じ。
左△だけ赤点灯:一段以上露出オーバー
左△赤点灯中○緑点灯:一段以内露出オーバー
中○だけ緑点灯:適正露出
右△赤点灯中○緑点灯:一段以内露出アンダー
右△だけ赤点灯:一段以上露出アンダー
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