よぉ〜やくお写ン歩するのにちょうどいい天候になってきた10月第二週の週末。
秋の文化活動の一環として、この日はちと足を伸ばして京王線芦花公園駅へ!
なんか見たことある構図の芦花公園駅南口でございます。
芦花公園駅からは駅前のこちらの千歳通りを南下してきます。
するとまたどっか見覚えのあるウテナ前バス停!?
そう、ここは以前偽『東京いい道、しぶい道』シリーズの城西編で【ウルトラの道を往く(2)・・・祖師谷通り・千歳通り】で歩いた道だったんですね。
ということで目指したのは以前通りかかったことのある芦花翠風邸の隣の、
世田谷文学館でございます!
いや、お懐かしぃ〜(笑)
だいぶ手前のところからパネルが出ておりますが(笑)
こちらの世田谷文学館では9/30(土)〜2/4(日)というけっこう長いスパンで『江口寿史展 ノット・コンプリ−テッド』が開催されているのです。
まずは呼吸を整えつつ、芦花翠風邸の脇を眺めつつ、
ちなみに翠風亭と世田谷文学館の間には池があり、鯉などが泳いでいるので鯉を眺めながら風流な思いを馳せるのも一興かと(笑)
世田谷文学館はエントランスの自動ドアから江口ワールドに彩られておりました。
こういうのけっこうテンション上がりますね!
館内も柱にポスターが貼られていたり、天井から幟がぶら下がっていたりとそこかしこに江口ワールドが展開されておりました。
展示は館内2Fで階段を上がると正面で大きなひばりくんが迎え入れてくれます。
迎え入れてというか銃口向けて撃ちまくってくれてますけど...(^^;)ハハハ。
そうですよねぇ〜今の若い子からすると漫画家のイメージよりもPOPな女の子を描くイラストレーターのイメージしかないような気がしますが、確かにボクが小中高と田舎で燻っていた頃、江口寿史は漫画家としてボクの身近に存在しておりました。
その漫画の扉絵が現在に至る現代美人画の原点にもなっているというのが今回の展示の根幹にあるようです。
展示スペースは終始このようなパステル調のカラフルでPOPな演出の中で江口寿史の原画が展示されています。
この展覧会はほとんどの場所が写真撮影可能で、一部展示と動画は禁止というかなり太っ腹な企画でございます。
江口寿史の代表作でもある『ストップ!!ひばりくん!』が少年ジャンプに連載されていたのが1981年から83年。
まさに青い春をこれから謳歌しようとしていた中坊だったボクには衝撃的な作品でした。
今の世の中であればジェンダー的な部分はなんてことない話なんでしょうけど、80年代に見た目は女の子で中身は男の子というこのキャラクターは、まだ中坊だったボクにはどう理解したら良いモノかわからず、とりあえずギャグ漫画なのでギャグで愉しむという部分に終始しておりました...(^^;)ハハハ。
いわゆるストレートヘアでパッチリお目々でスレンダーな体型が好みとなってしまったのは江口寿史が描くキャラクターのおかげというか、そのせいだと思っているのですが、そんな中でも魅力的だったひばりくんの初回の扉絵がこんな杏里のような作画だったとは、かなりの衝撃でした...(^^;)ハハハ。
この辺りはひばりくんのイラストや原画のコーナーですね。
中学時代が『ストップ!!ひばりくん!』とシンクロしていたとすると、小学生の頃に夢中になって読んでいたのが『すすめ!!パイレーツ』!
この頃は画風がどうのこうのと理解する知識も能力もなかったんですが、今見るとすでにこの頃から各週の扉絵がイラストとしてかなり完成に近づいていたかのような仕上がりだったんですね?
この辺の陰影がなく平面化したキャラクター造形はその後のイラストレーションにおける『かわいい女の子』の芸風にそのまま繋がっている感じがします。
この辺は漫画は一段落して、主にイラストレーションに軸足を置いていった90年代の作品が並んでいました。
展示された作品を見ていてなんか切ない思いを感じてしまったのがこちらの一枚。
80年代も終わりに差しかかった頃合い。
北関東の男子校で悶々とした日々を過ごしていたボクは、江口寿史のこのようなイラストを目にしては、トウキョウの女の子はみんなこんな感じなのだっ!?
と、勝手な妄想を最大限膨らまして早くトウキョウに出なければっ!
と、これまた勝手な焦燥感に駆られていたのです...(^^;)ハハハ。
そういえば、女の子のイラストばかり目が行ってしまいますが『エイジ』のコーナーもちゃんとありました(笑)
この辺りは今に直接繋がる現代美人画の真骨頂のイラストですね。
今思うと、ホント好みの女の子の影響が甚だしいな...(^^;)ハハハ。
唯一他と一線を画した展示がこちらのコーナー。
すでに『すすめ!!パイレーツ』の頃から連載を落とすクセが付いていたと思われる江口画伯ですが、筆が止まると『白いワニがくるよぉ〜〜』といいながらどっかに逃げてしまうので、出版社はホテルにこんな感じの缶詰部屋を用意して、江口画伯を半ば軟禁して仕事させていたようです(笑)
最後のコーナーは一連の連載漫画の扉絵がズラッと並んだ一角。
改めて江口寿史の扉絵はそのままイラストでもあったんだと実感出来るコーナーでした。
ふたたび1Fに戻ってミュージアムショップを検分です。
江口寿史氏のコミックはもちろん、画集とかも揃ってたんで画集をいくつか買って帰ろうかなと思ってたんですが、なにげに主立った画集はすでにコレクション済みなんですよね...(^^;)ハハハ。
そんなにこまめに買ってたかな?という感じだったンですが(笑)
江口寿史といえばTシャツもいぃ〜んですよね。
時節柄長Tとかもあったんで、半袖2枚、長袖2枚お持ち帰りでございます...(^^;)ハハハ。
そんなこんなで今回の戦利品がこちら!
Tシャツの他には今回の図録に、クリアファイルが2つとポストカードが2つ。
とりあえず初回はハァ〜ハァ〜しながら懐かしさと切なさを感じながら一通りを2周見て廻りましたが、なんとこの展示は『ノット・コンプリ−テッド』の名前の通り、完成されていないのだそう?
なので期間中に所々変化していくようなので、長い期間中あと1、2回は再訪してもいいかなと思える『江口寿史展ノット・コンプリ−テッド』でございました。