金沢移住生活のおかげで、なんらお祝い事でもない日常でも普通にお寿司を食べる習慣が身についてしまいました......。
この身に付いちゃった習慣が東京に戻ったときのことを考えるとそら恐ろしい今日この頃...いかがお過ごしでしょうか?
そんなお魚好きにはたまらない金沢生活ですが、お寿司といえども、ジモティ曰くC級からB級、A級と奥深いらしく、さらには廻る寿司だけど廻ってないところや、そもそも廻すコンベアのない昔ながらのお寿司屋さんなど、市内にはそれはそれは行きつくせないほどのお寿司屋さんがあるのです。
そんなお寿司屋さんの中でも是非行ってみたかったのが金沢駅ナカ百番街にある『歴々』さん。
こちらのお店はひがし茶屋街の有名店『みつ川』さんのセカンドブランドともいうべきお店で、ネタは同じ仕入れでよりお求めやすく若い職人さんが腕を振るっていらしゃるというお店なのです。
先日金沢を訪問しに来たお偉いさんが奢ってくださっちゃうというンで、駅までお見送りがてら『歴々』さんに連れ込みました(笑)
『歴々』さんは近江町市場店もあるよぉ~で、こちらの金沢駅店のほうはのど黒押し。
こののど黒炙り丼は一度食べておきたいですなぁ~。
店内はまだまだ綺麗で白木のカウンターとテーブル席が3つか4つ。
みつ川さんのセカンドブランドとはいってもやはり廻るお寿司にくらべれば高いので、そんなに混むことはありません。
ゆっくりとお食事できる雰囲気です。
この百番街のお店はどこも食事時になると激混みになるんで、新幹線の出発までゆっくりできるお店は貴重かもしれません(笑)
豪勢にコースでいくかっ!といってもそんな烏滸がましぃ~こともいえず、メニューの中から握りの『匠』をいただくことに。
ちなみにメニューはこちら。
歴々さんでは職人さんが握りを一貫ずつカウンターにおかれたお皿においていってくれます。
目の前にはこれから出されるネタが準備されています。
さてさてこれからどんなお寿司を堪能できるのやらっ!?と期待でワクワク(笑)
ちなみに匠のセットは握り12貫に名物ののど黒巻と汁物。
今回はそれに、さわらの炙りといわしを追加してもらいました。
その全貌がこちらっ!
白木のカウンターに渋めの色合いの平皿のコントラストの上に刷毛で塗られた醤油で照りが増したネタはそれぞれ宝石のような輝きなのでございますっ!
嗚呼、思い出しただけでよだれが......。
ではでは簡単にご紹介!
まずは白身から始まりました。
最初に握られたのは『金目鯛』。
身が締まった金目鯛。芳醇な甘みが口の中に広がります。
次に出てきたのは『石鯛』。
鯛の白身といってもそれぞれ味わいが異なり、ほっほぉ〜と。
しかし、やはり廻らない寿し屋さんはどこもネタとシャリのバランスが絶妙ぉ〜でございます。
ネタにすっぽり隠れるシャリはほどよく小さめで、いくらでも食べてしまいそぉ〜な恐ろしさを感じます...(^^;)ハハハ。
そして『赤いか』。
夏場は赤いかのシーズンです。
いかといってもただの切り身ではなく、イカ素麺のように切れ目が入っており、これっていかなんっ!?といわれないとトロッとした白身じゃないか?と間違うくらいに柔らかく、ネタの下にちょろっと見えている煎り胡麻の香ばしさとともにかなりいぃ〜仕事していらっしゃいます。
こちらは『はちめ』。
とても淡泊な白身です。はちめよりもメバルといったほぉ〜がわかりやすい人が多いかも?
はちめは塩焼きが多いらしぃ〜ですが、お刺身は地元じゃないとなかなか食べられないとか。
そして『梅貝』!
おまかせに入ってなかったら是非頼もう!と思っていた一品!!
北陸といえば梅貝!!
というか、こっちに来るまで食べたこともありませんでした...(^^;)ハハハ。
コリコリとした食感はたまりません。
これは『かますの炙り』です。
これまでいろいろお寿司屋巡りしてきましたが、かますの炙りが出てきたのは初めてっ!?
秋茄子は嫁に食わすな!とはよく言われますが、秋カマスは嫁に食わすな!ということわざもあるそぉ〜で。
さんまよりも一足先に秋の味覚として出回るそぉ〜です。
脂の載ったかますを炙ってさらに旨味を増した一品です。
先ほどのカマスの炙り以降、この辺はちょっと手を入れたお仕事握りが続きます。
こちらは『甘えびの漬け』。甘えびはこちらでも飽きるほど食べてきましたが、『漬け』は初めて。
ってか、お寿司で漬けってマグロしか知らんかったっ!?
卵をマブした甘えび漬けは身まで醤油が染みわたり、奥深い甘えび握りとなっておりました。
そして『マグロの漬け』。これは知ってます(笑)
江戸前でさんざん食べております。が、マグロの漬けというと赤身の漬けを想定していたところ、写真でもわかるよぉ〜にけっこうサシが細かく入っている、トロなんじゃね?くらいなマグロの漬けでした。
当然のことながら旨ぇ〜以外の言葉が思い浮かびません。すいませんm(._.)m
そして、こちらは『匠』以外で単品で頼んだ『さわらの炙り』。
さわらはサバ科の魚だそぉ〜で、炙られたところを見ると言われればサバっぽい(笑)
脂の載った白身は炙りにしてもらうとさらに美味しぅ〜ございます。
こちらは『穴子』。
タレぢゃない穴子の握りは初めてでした。
白焼き?にちょっとふられている塩加減が絶妙ぉ〜〜〜!これ旨しですっ!!
穴子は鰻と違ってサッパリしてるんで、タレぢゃないとどぉ〜かなぁ〜と思いかけたところ、口にするやいなや口の中は幸せでいっぱいになりましたとさ。
こちらも『匠』のラインナップ以外から。単品で頼んだ『いわし』。
金沢に来て以来、すっかりいわしに対する見方が変わって、大好物になってしまったボクなのです。
いわしの握りがあるところでは必ずオーダーするよぉ〜になってしまいました...(^^;)ハハハ。これも東京に戻ってからが恐ろしい......。
写真の通り、見てわかる鮮度の高いいわしがマズいわけがございません!
今日もいわしさん、ありがとう。あなたの肉を味わえて幸せです。
もぉ〜ネタの旨さにはノックダウンだったンで、出てこなくてもなにも不満は無かったンですが、出てきました。『トロ』です。
金沢の魚で唯一都内に負けるのはマグロでして。ちょっと血の臭みを感じるマグロ・トロが多いンですが、歴々さんのトロは問題なく、美味しい以外の言葉が出ない逸品でございました。
そして『煮蛤』。
これはホント美味しゥ〜ございます。蛤の身が締まりすぎない程度にかつ十分タレが染みわたっており、蛤の味を損なうこと無く醤油出汁とコラボしております。
いぃ〜仕事してますなぁ〜〜。
握りの最後は『うに』。
ウニもマグロと同様あまり美味しぃ〜のに巡り会うことが少ないネタであります。
鮮度が落ちるのか、苦みが出始めているのが多いんですよねぇ〜。だからせっかく満足度高いままでラストを向かえよぉ〜としているのに、うにダイヂョブかっ!?と思いしたが、歴々さんはそんな中途半端なお仕事はいたしません。
あぁ〜おいし、と安心して食べられるうにでございました。
このうにでウニ丼食いてぇ〜なぁ〜。
そして最後は写真では解り辛いですが、このお店の名物でもあるラストは『のど黒巻』。
中には炙ったのど黒がこれでもかっ!?と巻かれています(笑)
こちらは、のど黒の炙りに味がついているんで醤油とか無しでサッパリと。
いやぁ〜やっぱりのど黒炙り丼食べてみないとこれは始まりませんなぁ〜と次なる野望がメラメラと(笑)
汁物はあおさと豆腐のお味噌汁。
味噌というよりもあおさの出汁がしっかり効いていてお吸い物のよぉ〜な感じ。
いやいや、お値段以上に満足度高しな歴々さんでございました。
自分でお勘定となるとなかなか行き辛いところではありますが、またいつの日か味わいたいお店です(笑)
最初にも書いたとおり、駅ナカの百番街はどこもたいてい混んでいるんで、ゆっくりおちついてお食事したい方は是非是非歴々さんへ!