その日、我が家は『港』を目指したのである。
我が家の目の前を通る金石街道。金沢の繁華街と港を結ぶこの街道をいつもの反対方向に進めば、金石港に辿り着くのだ。
その日、ボクとうちの相方さんはそれぞれの自転車に乗り、ペダルをこぎ始めた。
快調に飛ばしまずは北陸道方面に。見慣れた光景である。
北陸道を越えると景色が変わる。
これまでの街の延長の郊外といった景色から一転、のんびりとした田舎の郊外といった感じである。
なんか実家の郊外と変わらない景色である。
その日は連日の30度越えの余熱も溜まり、自転車とはいえ珠汗が滴り落ちてくる始末......。
当初の意気込みはどこへやらお二人様はすでにヘタれ始めていた...(^^;)ハハハ。
ちっと涼みたいのぉ〜と思っているところへ、やたらと車が駐車されている盛りまくっているお店を発見っ!?
太陽光で色あせており、とてもおしゃれとはいえない外観。
ハッピーコーヒーと看板に書いてある通り、喫茶店のよぉ〜である。
しかし、喫茶店にしては異様な混み具合である。
しかも、『持ち帰りOK!』と窓に書かれていたりする......。
いったいここは何屋ナノだっ!?と訝しんでいるとカレーの匂いが漂ってくる。
涼もとりたいし、とりあえずお昼時なんでご飯も食べたいお二人様は中に踏みいることにした。
店内はこんなテイ。カウンターもギュウギュウに配置されてるテーブルもお客さんでいっぱいである。かろうじて空いていたひと組のテーブルにボクらはついた。
『モヤモヤさまぁ〜ず』でさまぁ〜ずが入りそうなモヤさまっぽい喫茶店なテイである。
かかっているBGMは80年代後半から90年代初めのころの洋楽・邦楽。
おそらくお店のオーナーはボクと同年代ではなかろぉ〜か?(笑)
店内に貼られているメニューはカレー、カレー、カレー。
メニューには各種カレーと定食のセット、
それに鉄板に盛られたピラフにスパゲティと、ボクのB級洋食マニア魂を揺さぶるラインナップである。
メニューの一番最初にカレーが配置されていることから此処の名物はカレーなのであろう。
他のお客さんの注文を聞いていてもほとんどの人が○○カレーと、カレーを注文している。
郷に入らば郷に従えである。これだけお客さんが入っていることから味の心配はなかろぉ!
とはいえ、カレーと言っても様々なカレーが存在する。
どれがいぃ〜のかよくわからないンで、壁に貼られているのが押しメニューであろうと、その中から『スタミナカレー』を注文することにした。
うちの相方さんは店名の『てきさす』を冠した『てきさすロール』をのせた『てきさすロールカレー』。
待つこと数分。
出てきたこちらが『スタミナカレー』である。
んっ!?とまず疑うのが、見た感じカレーが全く見受けられない...(^^;)ハハハ。
このスタミナカレーはご飯にカレーをかけた上に、野菜をとじた半生っぽい玉子焼きが覆い被さっているのである。
して、その上に焼肉がのっかり、焼肉のタレとマヨネーズがかかっていると(笑)。
山をえぐるとご安心!
ご飯と玉子焼きの間にちゃんとカレールーが存在します。
一口食べると......カレールーの味は欧風カレーな感じの一瞬マイルドでフルーティーな甘味が先行するモノの最後にスパイスが効いて辛みを感じます。
見た目はまさに金沢カレーっぽい黒くてドロドロですが、いわゆる金沢カレーよりはルーが繊細でクリーミー。
でも、これまでネットでいろいろ金沢カレーを調べてた中にはこのお店出ていて無かったよぉ〜な気がするんですが...でもこの混みようだと多分人気店なはず。
金沢カレーとどういう繫がりがあるんだろぉ〜か?
ちなみにスプーンは先割れスプーン。
こんなところは金沢カレーに通じるところも感じたり...。
まだまだ研究が必要な金沢カレーでございます。
ところで、うちの相方さんが注文した『てきさすロールカレー』はこちら!
てきさすロールとは明太子をシソと鶏肉でくるんで揚げたチキンカツみたいなモンということでした。
このチキンロールを結構薄切りにカットしてあり、食べやすく女子も安心(笑)
そんなこんなのこの金石街道沿いに想定外に発見したこのお店は『てきさす』さん!
よくよくお客さんの注文を聞いていると、スタミナカレーから焼肉を外した『野菜玉子カレー(通称、ヤサタマカレー)』が一番人気のよぉ〜です。
カレーの他にも鉄板に乗ったピラフやスパゲティも捨てがたい。カレーピラフとかカレースパゲティとか絶対ウマそぉ〜です(笑)
ちなみに当初の目的の港はどこへやら、お腹いっぱいで満足したお二人様は食後そのまま来た道を引き返し、家路についたのでございます...(^^;)ハハハ。