この夏、ボクはRolleiの二眼レフカメラに夢中なのでございます。
なにが良いって、まずはそのクラシックな外観。
フィルムカメラ(一眼レフorレンジフィンだー)はもう古いといわれても、でもその形は今のデジタル一眼レフやミラーレスに受け継がれており、形状的には同じ流れにあるモンですが、二眼レフカメラに至ってはリアルに一眼レフの台頭とともに終わったカメラでございます。
なので、より郷愁感が強く、生まれる前の全世代への憧れが強いボクとしては追いかけないわけには行かないのでございます。
さらに、Leicaと違って、Rolleiのアクセサリは安い!
やっぱり、今となってはLeicaのような需要がないんでしょうね...(^^;)ハハハ。
なので、アクセサリーの類も探せば安く手に入れられてしまうのですっ!
ということで、当初はいらないかなと思っていたコレにもとうとう手が伸びてしまったのでした...(^^;)ハハハ。
これはRolleikin(ローライキン)といわれているモノで、ケースの中身はこのように色んな部品が詰まっております(笑)
で、なにかというとRolleiflexやRolleicordなどの二眼レフカメラは時代的に120フィルムを使用するカメラなんですが、時代が135mmフィルムへ移るにあたり、Rolleiflexでも135mmフィルムが使えるようにしてしまおう!というためのアクセサリなのです。
いや、深いです。沼の底に落ちているかのような位置づけのアクセサリでございます...(^^;)ハハハ。
ケースの中身は上段左から、ピントファインダー用マスク2種類、BAY3フード用マスク、下段左からアクションファインダー用マスク、フィルム巻戻し用回転軸アダプター、フィルムカウンターノブ、フィルムカウンターノブのシールカバー、留めネジ。
今回、ローライキンをどうしようかと悩む際にけっこう注意深く売り出されているローライキンを品定めしました。
解りやすいところでいうとフィルムカウンターノブが欠品しているセットはよくお見かけしますが、解りづらいのがフィルムカウンターノブを留めるネジが付いていないモノが多いという点。
この専用ネジがないことにはそもそもフィルムカウンターノブが装着できないのです。
がっ!?このセットには予備も含めて2組もネジがあった点と、ノブに貼り付ける革もあったという点で即買いだったのですっ!!
そして残りの部品が、フィルムゲートアダプター、巻上スプール、オートマットストッパー。
さらに、本家本元の装着方法もいざというときのために知っておきたかったんで、日本語はないですが取扱説明書付き!!
でも、日本語はないんで英語でなんとか解らなくもないですが、とにかくどぉ〜すんのか知りたい!という貴兄にはこちらの『使うローライ』をお薦めします。
こちらに写真付きでザッと一連のローライキンの取り付け方法が記載されてますので。
ということで、実際にRolleiflex 2.8Fにローライキンを取り付けてみましょう!
ちなみに後々のボク自身への忘備録としてもこのエントリーを書いているんで、ちとクドいかもしれません。
まずは、このRolleiflex 2.8Fのウェストレベルファインダーを外します。
するとこんな感じにスクリーンが丸見えに(笑)
このスクリーンの上にピントファインダー用マスクを載せます。
こう見ると120フィルムと135フィルムの撮像面積の違いがよくわかりますよね。
120フィルムがよく写るわけだぁ。
そしてウェストレベルファインダーを再度装着して、その上にアクションファインダー用マスクを装着します。
ポッチの部分を押し込むようにするとパチンとボタンのようにハマります。
ローライキン装着工程の中で唯一にして最大の難関がこのノブの交換です。
まずはマイナスの精密ドライバーでフィルム巻上スプールノブのネジを外しましょう。
新品だったら問題ないモノの、おそらく相手は年代物のRolleiなはずです。ネジが錆び付いてしまっているとかでなかなか廻らないかもしれませんが、ネジ穴を潰さないように丁寧に作業しましょう!
実はこれが一番大変...(^^;)ハハハ。
無事にネジ三本外れるとこんな風にノブが外れます。
後々戻すときに無くさないように、フィルム巻上スプールノブとネジはちゃんと保管しておきましょう。
代わりにフィルムカウンターノブに交換して、専用ネジで留めます。
表面の部分に革シールを貼り付けてノブの取り替えは完了。
ここまで出来れば、もう終わったようなモノです(笑)
裏蓋を開けて、今度はフィルム室にローライキンの部品を取り付けます。
オートマットストッパーを押し入れます。ストッパーの軸の先は写真のようにオートマット軸の下側に入り込むように。
反対側のフィルム巻き戻し回転軸にも部品を取り付けます。
本体に付いているフィルム巻き戻し回転軸にはネギきりが付いているんで、そこにフィルム巻き戻し用回転軸アダプターをネジを回すように取り付けます。
今度は上部の巻き取り側のフィルム室。
こちらに120フィルムのスプールの代わりにフィルム巻上スプールを取り付けます。
これは120フィルムのスプールを取り付けるのと何ら代わりはございません。
そして真ん中のアパチャー部。
こちらには一番の大きな部品のフィルムゲートアダプターをはめ込みます。
なんか、予めローライキンの部品がそこにはめ込まれるのを想定していたかのようなかっちりとしたハマり具合に独逸の職人魂を感じますねぇ。
そして裏蓋のフィルム圧版が最後!
通常はこのように6×6cmにセットされているはずですが、
それをこのように24×36cmにセットします。
そして、部品は全て装着完了なので、最後にフィルムカウンター上の二つの赤丸を合わせます。
フィルムカウンターノブの中央部を押下する毎にカウンターが1つづつ移動するという仕組みですね。
これは自動ではありません。手動です。痛い目見ないための注意事項は後ほど。
では135mmフィルムを装填してみましょう!
120フィルムと同様に本体下部のフィルム室に135mmフィルムを差し入れます。
この際の注意事項はオートマット機の場合は120フィルム同様にオートマットフィーダー軸の下側を通すことを忘れないように!
フィルムを引き延ばして上部のフィルム巻上スプールのスリットにフィルムの先端を差し込みます。
そして、いざ撮影!!
となるわけですが、ローライキン装着の撮影では絶対忘れてはいけないお作法が一つございます。
とにかくまずはフィルムカウンターノブを押して、フィルムカウンターを進めること。
最初のウチはフィルムカウンターが進んだことを確認するくらい注意深く身体に覚えさせた方がイイかもしれません。
その後にクランクを回してフィルムを巻き上げ、シャッターを切る。
このフィルム巻上の前にかならずフィルムカウンターノブを押すこと!
これを忘れると壊れます。
こちらはオマケのようなもんですが、BAY3フード用マスクをフードに装着。
もともとフォードがちとゆがんでたんですが、無理矢理マスクを装着したら、フードの形が綺麗に戻りました(笑)
そんなこんなな外見ではなかなか解らない、135mm仕様のRolleiflex 2.8F。
ミーハーなボクがこんなおもちゃではしゃいでFBに投稿すると、田中長徳翁から『なぜこういうアダプターがあるのかご存じですか?』とコメントが。
翁の本で読んだ気がするんですが、そもそも当時はコダクロームの120mmフィルムが製造されておらず、コダクロームを使用するための部品として広まったとか、なんとか。こういうのは時代の産物なんですね。
でもボクは、12枚ではモノ足りないのでとにかく数多くシャッターを切りたい!と。
その為のローライキン導入なのでございます。
ちなみに、120mmフィルム使いたいときはフィルムカウンターノブだけそのままにして置いて、後は元に戻すだけで普通のRolleiflex 2.8Fに戻ります。
そんな感じで使ってたからローライキンのフィルムカウンターノブだけついたRolleiflexとかがヤフオクとかで出てたりするんだろうなぁ〜。
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