「太陽と月を同時に見ることは可能だわ。」
君がポツリといった。
青空にぼんやりと白く浮かぶ・・・。
君は僕を月とよぶ。
一人の夜はさみしいから私を照らしてという。
でも君は太陽を見ていたいんだろう?
一緒に浮かぶ月など今にも消えてしまいそうだ。
僕の照らす夜でさえ、君は次の朝のことを考えている、
僕が毎日姿を変えていることにも気づかずに・・・。
「太陽があるから月も輝くんじゃない。」
そんな風に言わないで。
僕が一人ではやっていけないと思っていたの?
新月には僕は存在しないと思っているの?
君の見えないところでも僕は生きてゆけるんだよ。
「月の光は冷たいのね・・・。」
そんな風に泣かないで。僕を責めないで。
君は太陽を望んだのだから。
あぁ、いっそのことこのまま流れて消える星になれたらいいのに。
君が三たび願い事を唱える声に耳を貸すこともなく......。
とかく、太陽のギラギラした厚かましさに負けてすっかり日陰の存在......というか基本夜だし......に押しやられているお月様であるが、ボクは月明かりが大好きだ。
太陽のように自ら輝く明かりと違い、その太陽の明かりの反射によってもたらされる月明かり。
いわば、間接照明のようなもんか?
夜の闇に抗う事なく、不思議に調和した優しい月明かり。
月例による満ち欠けにより異なる表情を見せる月明かり。
地球の公転により月の出入りが異なる我が侭な月明かり。
一年を通して、毎日異なる表情を見せるこんな月明かりでも、11月下旬から3月上旬にかけての冬の月明かりが一番美しい。
空気が乾き、空の透明度が増すこの時期は特に綺麗に月明かりが地上に降り注ぐ。
特に満月の時などは闇夜に煌々と輝き、箱庭の海はキラキラと昼間の海面のように煌めきだす。
運が良ければというか、時期が合うと満月が虹橋に向かって沈んでいく光景を目にする事が出来る。
でも、大抵3時過ぎの深夜帯なんでそこまで起きてるのが難しいンだよな...(^^;)ハハハ。
今シーズンもなんとかこんな風景を写真に残したいものなのだ。