今年は春先から週末ともなると気になる写真展に足を向けるという、非常に文化的な過ごし方を繰り返してきたんですが、そんな嗜みもそろそろ終わりかな?という梅雨入りしてしまった6月第二週の週末。
気になっていて、展示が始まるのを心待ちにしていた写真展を観に久々の銀座でございます。
有楽町線銀座一丁目駅中央通りの出口から地上に出ると土曜日なのに歩行者天国になっておりまして。
あ゛れっ!?日曜じゃないンだっけ?という気もしましたが、先日新宿通りの歩行者天国も通り抜けましたが、歩行者天国とか見かけると、『コロナ明け』を実感しますね...(遠い目)。
銀座四丁目交差点を左折して、晴海通りを歌舞伎座方面へ。
いろいろと大変な歌舞伎界ですが、六月大歌舞伎の最中でございました。
そういえば、十数年前はよく歌舞伎を観に来てましたが建て替えてからは入ったことないですなぁ。
目指す場所は歌舞伎座のちょい先の銀座M&Sビル。
こちらのビルにあるHiko Hiko Galleryで6/6から開催されている第2回太田興産コレクション展『フィルム時代のマスター達』に来たかったんですねぇ〜。
一時SNSとかでもよく広告流れて来てたんだけど、開催前にはほとんど見かけなくなったんですが、あんまし広告出してないのかな?
入場料がかかってしまうんですが、ポスターに書かれているとおりファン・ホー、ロベール・ドアノー、アンリ・カルティエ=ブレッソン、エリオット・アーウィットと来て、あの写真を使われたら、これは実物を見に行かないわけには行かないでしょっ!
と、ミーハー魂を擽られまくるラインナップでございます(笑)
会場は3つのスペースに区切られておりまして、こちらはドアノー、ブレッソン、アーウィットの3巨匠のスペース。
一応、ギャラリー内は作品の接写は禁止ということですがそれ以外は撮影可能でした。
3巨匠の代表作が並んで展示されております。
ほとんど出落ち感しかないですが、やはり実物を見ると一つ一つの作品がどうこう言うよりも、写真集じゃ無くて本物のプリントを直に観られたっ!ということだけで感無量感がスゴいです。
ちなみに左からエリオット・アーウィットの『カリフォルニアキッス』。
この作品は写真に興味を持つずっと以前、まだ学生時代のFairground Attractionのアルバム『The First of a Million Kisses』のアルバムカバーで知りました...(遠い目)。
真ん中はアンリ・カルティエ=ブレッソンの決定的瞬間の代名詞とも言われるというか扱われている『サンラザール駅裏』。
展示の手前に『スクラップブック』での該当ページが開かれていて、実際の撮られたネガのプリントとトリミング後の違いが解るような展示になっていました。
右はロベール・ドアノーの代表作『パリ市庁舎前のキス』。
これも写真に興味を持つようになって初めて作者はロベール・ドアノーというんだぁ〜と知りましたが、作品そのものはずっと前から何度も見かけるくらいに有名な作品ですね。
昨日アップした東京都写真美術館の入口手前にもでっかいプリントが掲げられてますね(笑)
そんなこんなで、この3つが並んでいるだけでももうお腹いっぱいでした...(^^;)ハハハ。
先ほどの3巨匠のコーナーの脇を奥に向かう通路がありまして。
その先は2つのスペースを使ってアジアのブレッソンと言われているらしいファン・ホーの展示コーナーになっています。
正直、このファン・ホーは存じ上げておりませんでした。
今回の展示はほぼほぼファン・ホーの展示がメインのような感じですね。
写真集の販売もファン・ホーの販売しか無かったし、なにより作品の展示数が先ほどの3人合わせてよりも多いくらい...(^^;)ハハハ。
初めてとは言え、その作品は光と影の印象が強い作品が多く、いつの間にか吸い込まれてしまいそうな印象の作品が多かったです。
ファン・ホーの写真集を購入しようかなと思ったんですが、一冊22000円ということだったのでさすがに高いわ!?と...(^^;)ハハハ。
今回の戦利品は入場チケット購入時にいただいたこちらのポストカードのみ。
こちらのポストカードを持って会期中にまた入場する際は半額になるようです。
3巨匠分は客寄せパンダ的な気もしないでは無いですが、なにせよく取り扱われる3巨匠の名作を直にみられる『フィルム時代のマスター達』は7/2まで銀座Hiko Hiko Galleryで開催中です!
というワケで、春の週末文化活動も梅雨入りとともに一旦終了しようかと、最後の写真展は東京都写真美術館で6/2から7/30まで¥開催されている『田沼武能 人間賛歌』で打ち止めにしておこうかと思いまして、翌日は恵比寿へ。
前回のGW以来、ほぼ一か月ぶりに東京都写真美術館に再訪です!
といっても、本ブログでのエントリーのアップがギリギリ昨日で良かった...(^^;)ハハハ。
昨日のエントリーはほぼ一ヶ月前のお話で、本エントリーは一昨日と昨日のお話です(笑)
前回のエントリーの通り、東京都写真美術館の年パスを購入しているので、今回の『田沼武能 人間賛歌』は年パスで入場無料です。
年6回の企画展が無料で、今回で2回目。
エレベータでB1に下がると、エレベータのドアが開いた途端、こちらの家族の大きなプリントが目に飛び込んで来ます。
この幸せそうな笑顔と様々な色鮮やかな色彩で、たちまち気分上々に(笑)
英語のテーマである『Viva Humanity!』ってのがなんかいいですね。
会場入口の手前には田沼氏が使用していた各種カメラの展示がありました。
左上から時計回りに、FUJIFILM GF670W、Mamiya RZ67、Nikon S2?にCanon F1&FT。
NikonのSシリーズのは性格にS何型なのかは解らず...(^^;)ハハハ。
カメラの隣には実際に使用されていたプレスの腕章が展示されておりました。
会場入口はこちら。
中は撮影禁止で、戦後の子供たち、世界各国を回った人間賛歌、武蔵野の風景といった3つのパートで展示が構成されてました。
中でも木村伊兵衛氏の弟子筋だからかなのか、戦後の子供たちのモノクロプリントはどれもこれもいまにも子供たちが動き出しそうな写真で、生命力に溢れてる??とでもいうのでしょうか?
不思議と、木村伊兵衛氏や土門拳氏といったこの時代の写真家が撮る子供たちは、どれもこれもポートレートのような取り澄ましたものではなく、スナップショットのような遊びや生活の一部を切り取ったモノが多く、戦後の背景がシンプルなこともあってか、とても子供たちが活動的に見えるンですよね。
今回の戦利品は、後でじっくりと見返そうと『人間讃歌』の図録とリーフレット。
それとナンとっ!?梅雨の間は今回で打ち止めにするつもりだったんですが、ただ今絶賛準備中で次週より『本橋成一とロベール・ドアノー 交差する物語』が開催されるとのことっ!?
昨日ドアノーを観てきたばかりなので、なんか繫がりを感じてしまいます(笑)
なので、気が早いボクは早速次回展覧会に向けて予習がてら、ドアノーの『田舎の結婚式』の写真集と『不完全なレンズで』という書籍をミュージアムショップで購入です(笑)
写真家で文筆家並の読ませる文体を持っていると思うのは我らがチョートク翁こと田中長徳氏と森山大道氏くらいなんですが、さてさてドアノーはいかがでしょうか?
訳がこれまたボクが好きな作家の堀江敏幸氏なんで、文体が読みづらくてツラいということは無いと思うので、今から読むのが楽しみです(笑)