長かった今年の夏もすっかり過ぎ去り、よぉ〜やく待ちに待った秋も本格化した10月中旬。
今年の秋は短いようなので、この機会を有効活用しようと毎週のように週末は街ブラをしておりますが、久々にあの台地の端っこに位置する坂やら黒板造りの旧家の数々を訪ねてみようかと本郷に向かったのでございます。
池袋からは丸ノ内線で本郷三丁目駅へ。ちなみにこの本郷三丁目駅ですが、住所は本郷二丁目なんですね(笑)
この日のお供はLeica M9-PにTTArtisan 28mm f5.6を付けて。
この組み合わせは街ブラでは特に代わり映えのない組み合わせですが、今回はちと志向を変えて実験です!
この数ヶ月Pure RAWのノイズ除去の精度の高さに惚れ惚れしているんですが、ひょっとしてこのPure RAWの補正が旨く働くのであれば、Leica M9-Pの使いモノにならないISO高感度設定でもそれなりに現像出来るのではないか?と。
ということで敢えて開放F値が暗いf5.6のレンズを付けて、Leica M9-PのISO感度はISO1600と普段では使用しない設定で撮影し、Pure RAWでノイズ除去後のRAWデータをLightroom CCで現像という手順を踏んでいます。
こちらの写真とかちょうど駅の改札部分とかは暗所なんで、M9-PのISO1600設定でJPG撮って出しだと暗所の部分はノイズだらけで使いモノにならないンですけど、拡大しても破綻もなくスッキリとノイズが除去されているように見受けられます。
これはなかなか使いモノになるのではないかと。
ということで、以降の写真もすべて同じ設定、同じ手順で現像をしたモノになります。
駅前の春日通りを西向かって歩いていくと、これまたいつかは訪れたいFIRE HOUSE。
久々に来てみるとこの道なりにも新しいお店が増えておりまして、なんかペット屋さんというか猫屋さんが出来ていましたね。
顔を二階に向けると、お店の猫さんが二匹、外を眺めておりました。
なんかその辺の家猫ではなく、血統書付きの猫さんのような感じ(笑)
今回はいつもの本妙寺坂のルートではなく、こちらの炭団坂に繋がる道を北上して行きます。
しばらく歩いているとみえてきたこちらの立派な旧家。
旧諸井恒平邸とのことですが、ぐるりと囲う土壁の塀といいなかなかの邸宅のようです。
そんな登録文化財的な雰囲気も醸し出しつつも、このように門柱の両脇に昔ながらの木製の牛乳受けが森永と明治両ぞなえとなっている生活感が微笑ましい(笑)
真っ直ぐ進むと見えてきたのが、階段になっている炭団坂。
春日通り側が本郷台地になっていて、この炭団坂は本郷台地を下っていく坂になります。
そして、この炭団坂を降りたところで後ろを振り返ると本郷名物?な悪魔城が聳え立っております...(^^;)ハハハ。
ちなみにこの増築に増築を重ねたようなデザインから勝手に『悪魔城』と名付けて呼んでますが、実際は『パークコート本郷真砂』というマンションでございます(笑)
炭団坂を降りきった辺りは本郷四丁目になりますが、この辺りは昔ながらの居住地域ということで、いまだに生活用水となっている井戸をはじめ、懐かしい光景が残ってます。
突き当たりは菊坂通りの裏道が左右に伸びており、ちょうどT字路のところのこちらの物件がお気に入りでございます。
なんかこのアーチスティックな配色が好きなんですよね(笑)
このまま菊坂通りの裏道を進むと次のエリアに向かってしまうんで、再び炭団坂を登り、本郷台地の上から昔ながらの街並みを見下ろします。
本郷台地の縁の路地を歩いていると、初めて見かけた一角。
この辺りも古い物件がまだ残ってますねぇ。
この路地からは以前からのおすすめポイントの裏側を拝見出来ることを知りました。
なるほどぉ〜こんな感じで台地の端っこに建っていたのかと!?
ということでいつもの鎧坂に出て北へ進んだところの脇路地が、いつも様子を覗っている一角。
ここは本郷のおすすめポイントのなかでは特に誰の旧家とかいう名所ではないんですが、昭和どころか大正時代のまま時が止まっているかのような一角なんですよね。
先ほど台地の下側から見上げた物件がこちら。
相変わらず黒板が剥がれて隙間風吹きまくりな玄関先ですが、これでもまだ生活している方がいらっしゃいます。
こういうコンクリートブロックのゴミ箱とか時代を感じますよね...(遠い目)。
再び鎧坂に戻ると目の前には金田一京助・春彦の旧居跡。
この金田一京助・春彦の旧居跡の石垣の先にあるこちらの一瞬入るのが躊躇われる脇路地を入っていくと、大正時代の空気感に包まれることになります。
右側が苔生した石垣になっているのも充分雰囲気を醸し出しておりますが、
毎回訪れる度に思うンですが、夏の夕涼みにこのベンチのようなところに腰掛けて、スイカを食べたり線香花火をしたりできたら風情あるだろうなぁ〜と。
さらにこの時期、キンモクセイの花が散っていたりして、この路地中にキンモクセイの香りが満ちていて、さらに雰囲気がよろしくなってました。
ということで、ボクの本郷散歩のなかで一番おすすめなところがこちらの樋口一葉菊坂旧居跡への入口?出口?
この台地を下る階段の右側がいまはICHIYO HOUSEと呼ばれている樋口一葉菊坂旧居跡になります。
階段を下りきってしまうと昭和の雰囲気になってしまいますが、先ほどの裏路地のところから階段の左右のところまではいまだに大正時代かよっ!とツッコみたくなる風情を醸し出しております。
階段を降りたところには、樋口一葉も使っていたであろう菊坂の井戸も健在。
そんな樋口一葉菊坂旧居跡周辺の大正時代を堪能したところで、さきほど一瞬出てきた菊水通りの裏道にまた突きあたりますが、この辺りで東へ繰り替えるとヤツがいるっ!?
この辺りは菊水通りでもそうですが、振り返ると悪魔城が睨み付けてきます(笑)
この裏道には今は無き菊水湯跡地の碑が角に佇んでいたりします。
菊水湯存命時の鬼瓦?の部分が碑として残されてますね。
なかなか立派な店構えだったのではないか?と推測されます...(遠い目)。
裏道から菊坂通りに上がる階段のところにこちらも個人的にはランドマークな三階建ての木造家屋。
菊坂通りでも振り返るとヤツがいる!?悪魔城が覗いております(笑)
菊坂通りにあるこちらの蔵と木造家屋の物件は旧伊勢屋質店。
先ほどの樋口一葉も旧家跡のところからこちらに質草を入れて、当座の資金を得ていたと伝わってます。
菊坂通りを西に進んで、今度は胸突坂を登っていきます。ちょうど菊坂通りが台地の底を通っている感じですね。
胸突坂を登ると、昔々から東大入試や都内の大学受験で地方からの受験者が宿泊することで有名な鳳明館が。こちらが本館で、
先にあるこちらは台町別館という位置づけになるようです。
本郷六丁目あたりは、これといって旧家ではなく以前チョートクブラぱち塾で通りかかった森川町児童遊園へ。
この森川町児童遊園の道を真っ直ぐ歩いていくと、写真好きな方しかヒットしない木村伊兵衛氏の『本郷森川町』の撮影場所である六差路に出てきます。
今は一見ロータリーのような感じに整備されて当時の面影は辛うじて消防団のところに派出所っぽさが感じられるくらいですかね?...(^^;)ハハハ。
森川町六差路の後はひたすら元来た春日通りに向かって南下していきます。
すると時節柄ハロウィンな飾り付けのお宅発見!?(笑)
手前は台地側なのでこの本妙寺坂を南へ下っていきます。
すると先ほどの谷底の菊坂通りに出てきますが、
その先の本妙寺坂は再び本郷台地を登る上り坂と...(^^;)ハハハ。
坂を登り切ったところが春日通りで、駅に向かって東進です。
駅前の交差点には『本郷もかねやすまでは江戸の内』と江戸との境だったところですね。
帰りも丸ノ内線本郷三丁目駅から池袋へ帰ります。
いやぁ〜久々でしたがやはり本郷の街並みはいぃ〜ですね。
名所旧跡として施設になっているわけではなく、いまだに大正時代からあるような木造家屋で暮らしがあるという点が他とは違う感じがします。
さらに今回の実験ですが、個人的には充分利用可能な範囲なのでは?という感じです。
これなら極論言えば100万出して最新のLeica M11なくてもダイジョブではあるまいか?もちろん軽く買えるなら買いたいところですが...(^^;)ハハハ。
まだまだLeica M9-Pの活躍する範囲が広がりそうな予感しかしない結果となりました!!